体の至る所に起こる様々な症状についてわかりやすく説明します。

黄色い鼻水が止まらないのは急性・慢性副鼻腔炎の症状!

黄色い鼻水が止まらないのは急性・慢性副鼻腔炎の症状!「黄色い鼻水が止まらない」という症状はありませんか?それは「副鼻腔炎」を起こしている可能性が高いです。鼻水(鼻漏)や鼻づまりがひどく、鼻水がのどの方へ落ちる「後鼻漏」などの不快な症状とともに、頭痛や眉間の辺りに痛みが強く出ることがあります。

 

副鼻腔炎には「急性」と「慢性」があり、後者を一般的に「蓄膿症」と呼んでいます。発症の過程としては、風邪による「急性鼻炎(鼻かぜ)」から「急性副鼻腔炎」、そして「慢性副鼻腔炎」へと悪化して行く場合が多いです。

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急性鼻炎の場合、ウイルス感染による症状の1つとして現れ、小さい子どもが罹りやすく、また、季節の変わり目などには誰もが風邪に合併して起こしやすい疾患ということになります。

 

この時はまだ、風邪の一症状に過ぎないので、くしゃみ、鼻水、鼻づまりの他、発熱、頭痛、全身倦怠感、関節痛、咳、痰、声枯れ、喉の痛みなどを伴うのが主体です。初期はサラサラとした水様の鼻水ですが、細菌感染を合併すると、黄色い膿状の鼻汁に変化することもあります。

 

目次

急性副鼻腔炎では黄色い鼻水が止まらないことも!

急性副鼻腔炎は、単なる鼻かぜによる粘膜の炎症が、鼻腔のみにとどまらず、副鼻腔にも波及して起こります。また、咽頭炎、扁桃炎、虫歯、歯周病、歯槽膿漏などによってウイルス感染したり、細菌感染したりして発症することもあります。抜歯後の穴と副鼻腔(上顎洞)が繋がってしまうことも原因の1つです。

 

急性副鼻腔炎では、粘膜が炎症を起こし腫れてしまうことで、鼻腔と副鼻腔をつなぐ自然口(通称)という小さな孔が塞がれてしまいます。この状態になると、副鼻腔内の換気が難しく、分泌物が外に排泄できなくなります。それに加えて、細菌感染も発生しやすく、膿がたまってしまいます。はじめはサラサラの鼻水ですが、次第に黄色い鼻水が止まらない状態になることもあります。

 
黄色い鼻水
 
副鼻腔は、鼻腔からつながる左右4対、合計8つの空洞をいいます。レントゲン写真で見ると、鼻の脇の頬の位置にある「上顎洞」が最も大きく、目の間にあるのが「篩骨洞」、その奥の見えない位置にあり、脳下垂体の下にあるのが「蝶形骨洞」、おでこの部分にあるのが「前頭洞」です。

 

鼻腔と同じく粘膜に覆われ、線毛が密生しており、侵入してきた細菌やウイルス、ほこりなどを排除する機能を備えています。しかし、副鼻腔炎を起こすと、換気や分泌物の排泄は困難になり、細菌感染による炎症が強くなると、痛みを伴うことも珍しくありません。

 

例えば、上顎洞の炎症では、頬の辺りに痛みが出ます。歯の痛みなどを伴うこともあります。前頭洞の場合はおでこの辺りに、篩骨洞の場合は眉間の辺りや目の奥に痛みを感じやすくなります。蝶形骨洞では、頭重感や頭痛が出るのが特徴的です。もちろん嗅覚異常が出て、臭いがわからない状態になることも少なくありません。

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黄色い鼻水が止まらないのは慢性副鼻腔炎への発展も!

急性副鼻腔炎による粘膜の炎症がなかなか治まらず、長引いてしまうと、本来膿を排泄する粘膜の機能がなかなか回復しない状態になります。細菌感染も加わることで、炎症がいつまで経っても治りにくい状況になり、副鼻腔に膿がどんどん蓄積されて行きます。

 

この状態を一般的に「蓄膿症」と呼び、「慢性副鼻腔炎」というのが現在の正式な疾患名です。急性から慢性への発展は3ヶ月程度を要するといわれています。症状はそのままの形で引き継ぐことが多いですが、頭痛より頭重感といった感じで、やや苦痛自体は軽くなります。

 
黄色い鼻水が止まらない
 
しかし、黄色い鼻水が止まらないことや、黄緑色の鼻水が出ることは非常に本人を苦しめます。鼻漏、後鼻漏が続くというのは何よりも不快、不愉快な症状であると言わざるを得ません。

 

集中力低下や疲労感も問題です!

慢性副鼻腔炎では、黄色い鼻水が止まらなくなることで、いつも鼻を噛む必要が出て来ます。さらに頭痛や頭重感が毎日のように続くことで、疲れやすさを感じたり、集中力がなくなって行くことも特徴的です。学業や仕事にも集中できず、頭がボーッとしていたり、飽きっぽい性格などに見られてしまうことも問題です。

 

鼻ポリープ(鼻茸)ができやすいのもこの病気の特徴で、がん化することはありませんが、炎症性増殖性の腫瘤ということもあり、20個程度も生じる可能性があります。そのため、嗅覚異常や頭重感は一層強まり、黄色い鼻水が止まらなくなることにも拍車がかかります。

 

子どもにも発症するケースは非常に多く、アデノイドと呼ばれる鼻の奥にある「扁桃腺の肥大」が鼻の通気障害を引き起こすケースもあります。また、アスペルギルスやムコール、カンジダなど、どこにでもいるような真菌(カビ)によって慢性副鼻腔炎を発症するケースも珍しくありません。

 

アレルギー性鼻炎や気管支喘息との合併も多いため、きちんと耳鼻咽喉科で検査を受け、治療を続ける必要があります。

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