体の至る所に起こる様々な症状についてわかりやすく説明します。

くしゃみ・鼻水が止まらないのはアレルギー性鼻炎の症状です!

くしゃみ・鼻水が止まらないのはアレルギー性鼻炎の症状です!くしゃみや鼻水が止まらないのは「アレルギー性鼻炎」の典型的な症状です。とくに風邪をひいた訳でもないのに、このような症状が続くようであれば、耳鼻咽喉科で詳しく検査を受けるべきです。慢性副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)では黄色い鼻水が、アレルギー性鼻炎では、サラサラとした鼻水が大量に出て来るため、非常に不快感を訴える人も多くなります。また、アレルギーには、メカニズムの違いにより、Ⅰ型、Ⅱ型、Ⅲ型、Ⅳ型に分類されますが、アトピー性気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、花粉症などは、「Ⅰ型」に属し、ちょっとした刺激でも数分以内に症状が現れるため、「即時性」と呼ばれています。くしゃみや鼻水が止まらないだけでなく、鼻づまり(鼻閉)を感じたり、目や口の中のかゆみを合併することも珍しくありません。

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目次

くしゃみ・鼻水が止まらないのはなぜ?

ダニやほこり、カビなどのハウスダストや花粉などの「抗原」が一度体内に入ると、ヘルパーT細胞がB細胞を刺激して「IgE抗体」を大量に作ります。これが全身の臓器などに広く分布する「脂肪細胞」に付着すると、「感作」というアレルギー反応を起こす準備が整った状態が出来上がります。そして、再度抗原となる物質を吸い込むと、IgE抗体が反応し、活性化された肥満細胞がヒスタミンを放出して鼻粘膜の中にあるヒスタミン受容体に付着します。その刺激が脳へ伝わると、くしゃみ中枢が反応してくしゃみを連発したり、同じ刺激が脳の分泌中枢に届くことで、副交感神経が過剰に働いて鼻水が止まらない状態になります。また、同じく肥満細胞から放出されたロイコトリエンという物質が血管を拡張させ、粘膜が分厚くなることで鼻づまりを起こします。

黄色い鼻水が止まらないのは?
 

アレルギー性鼻炎には通年性と季節性がある

「通年性」のアレルゲンとしては、ダニやその死骸、ほこり、カビなどのハウスダストが一般的で、他にもペットを室内で飼っている家では、犬や猫、ハムスターなどの毛も抗原となり得ます。「季節性」は一般的に「花粉症」と呼ばれるもので、2~5月初旬の「スギ花粉」が最も有名なアレルゲンです。3~5月では「ヒノキ」、初夏には「カモガヤ」を中心とするイネ科植物の花粉症もあります。秋には「ブタクサ」「ヨモギ」などの菊科の植物によっても引き起こされますが、日本では約60種以上の花粉症が存在するといわれています。通年性は10歳以下でも発症しますが、季節性では長年の蓄積によるものが多いため、20~30歳くらいで発症するケースが最も多くなっています。

鼻血の原因となる病気
 

合併症もある

合併症として考えられるのは、咳が止まらなくなったり、喉の辺りにかゆみを感じる「咽喉頭掻痒感」や咽頭痛があります。また、「口腔アレルギー症候群(別名:果物野菜過敏症)」といって花粉症に合併して起こる「口の中のかゆみ」も挙げられます。主にシラカバやハンノキなどの花粉によって引き起こされますが、スギやイネ科の場合も起こり得るものです。その他、目の充血、かゆみ、目やに、涙など目の症状が現れることも多く、「アレルギー性結膜炎」を起こしているケースも少なくありません。子どもの場合、アトピー型の気管支喘息との合併も心配されます。子どものアレルギー性鼻炎は、大人になってからも自然寛解が少ないといわれており、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎などと比べても非常に厄介な病気とされています。お子様のくしゃみや鼻水が止まらないという状況は放置することはできませんね。

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