体の至る所に起こる様々な症状についてわかりやすく説明します。

常同行動が見られる病気に前頭側頭型認知症があります!

常同行動 認知症

常同行動が見られる病気に前頭側頭型認知症があります!常同行動が見られる病気として「前頭側頭葉変性症」が挙げられます。これは、認知症の原因の1つとされており、脳の前頭葉や側頭葉が萎縮・変性することによって精神症状や言語症状が現れる病気です。大多数の患者さんが65歳未満という若さで発症するため、「初老期認知症」の重要な原因疾患として位置づけられ、ゆっくりと確実に悪化して行きます。また、この病気は「前頭側頭型認知症」「意味性認知症」「進行性非流暢性失語」という3つのタイプに分類されています。特に「アルツハイマー型」と誤診されやすい前頭側頭型認知症は、かなり特徴的な症状が出るため、患者さん本人よりご家族の方が苦労されることも多いかもしれません。まずは、常同行動とはどのようなものか、知っておきましょう。

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前頭側頭型認知症の常同行動とは?

常同行動とは、毎日同じような行動パターンを続けることを言います。例えば、毎日決まった時刻になると、同じ洋服を来て、用もないのに散歩に出かけたりします。いつも同じ道順を通り、人によってはかなり長い距離を延々歩くケースも見られます。ただし、前頭側頭型認知症では、症状がかなり進行するまで、視空間や記憶に関する認知能力が失われないことが多いため、道に迷って帰って来られないということは少ないようです。自分の置かれた状況や場所に対する見当識は保たれており、アルツハイマー型認知症によく見られる「徘徊」とは異なっています。また、毎日同じ椅子に座り、同じものだけを食べるというワンパターンな行動は、どこか不自然さを感じさせるもので、これらの常同行動を家族が不可解に思うことは非常に多く、診断の上での重要な証言とされています。現在では、患者さんの常同行動を上手く利用する形で、生きるために必要な習慣をできるだけ維持できるよう介護の面でも対策がとられています。

物忘れが激しいアルツハイマー病!
 

常同行動以上に厄介な症状とは?

脳の前頭葉は、「人間が様々な計画を立て、遂行していくための中枢」とされています。日常生活の中で起こるあらゆる出来事や状況を判断して、自ら行動に移すための「司令塔」のような存在です。前頭側頭型認知症では、この司令塔に障害が起こることにより、それまで培われてきた「その人らしさ」が完全に失われて行くことになります。最も厄介なのは、患者さんが「反社会的な行動」をとるようになることで、例えば、コンビニにふらっと入っては、物を盗んだりするケースも見られます。前頭葉による抑制が効かない状態ですので、他人の視線など「一切お構いなし」といった感じで、堂々と万引きするようになってしまいます。もちろん本人に罪悪感はありませんし、他人の言うことなどを聞き入れることも少なくなってしまうため、それまで付き合って来た人との関係が破綻してしまうことに繋がります。この反社会的行動をとるようになることは、周囲の人間にとっては常同行動より非常に困った症状と言えます。

 

意味性認知症と進行性流暢性失語

意味性認知症とは、普段使っていた言葉が理解不能になる「失語」のような症状です。ペンやノートなどの使い慣れた単語の意味が理解できなくなることもあり、次第に失われる言葉の数が増えて行くことになります。とくに「肩の荷が下りる」「空気を読む」などの比喩的表現の理解力が損なわれることが多いです。単語の意味がわからなくても、文法の理解力などは影響を受けないとされ、また、発声や話し方などもあまり変化が見られません。しかし、進行性流暢性失語になると話は別で、流暢に話すことができなくなります。左右の側頭葉が萎縮することで、このような認知障害も見られるようになります。

 

毎日、朝昼晩の三食すべてに「うどんを食べたい」と言い出したり、用もないのに美容室などに出かけて、とくに何をするわけでもなく、しばらくすると満足げに帰って来るといった常同行動は、ある意味「奇行」とも思えるものです。他の人に迷惑がかかる場合もあるため、ご家族内で似たような不可解な言動が目立つ人がいる場合、一度専門医に相談してみましょう。

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