体の至る所に起こる様々な症状についてわかりやすく説明します。

冬の乾燥による肌のかゆみ・上手なスキンケア対策とは?

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冬の乾燥による肌のかゆみ・上手なスキンケア対策とは?冬の乾燥による肌のかゆみで悩んでいませんか。毎日きちんとスキンケアをしているつもりでも、水分が失われてカサカサ肌になったり、外部からの刺激に負けてかゆみが強くなったりして、改善するための対策ができていない人も多いことでしょう。

 

保湿だけは十分行っているつもりでも、その効果が半減するような方法では、なかなか改善するのは難しいといえます。もちろん湿疹などができている場合は、市販薬や皮膚科で処方される薬が必要ですが、乾燥を防ぎ、かゆみを止めることは比較的簡単なことです。まずは、保湿剤を上手に使ってスキンケアを行いましょう。

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目次

冬の乾燥から肌を守る保湿剤

保湿剤は、皮膚の表面に人工的な膜を作り、水分の蒸発を防止したり、細菌など外部からの刺激を受けないようにバリアを作るという2つの効果を持っています。

 

私たちの体の表面では、汗腺から出る汗と皮脂腺から出る皮脂が混じり合ってクリーム状になった膜が作られますが、もともと乾燥肌の人や、湿度が低い冬になるとその効果も失われてしまい、刺激によってかゆみが強く出ることも多くなります。そこで自分にあった保湿剤を選びましょう。

 

まず、天然保湿因子の1つとされる「尿素」入りのものや、保湿力の高い糖質の1つである「ヘパリン類似物質」入りの保湿剤がありますが、水分を逃がさないよう肌表面にくっついて潤いを与えてくれます。

 

また、尿素入りの場合、いずれ垢となって剥がれ落ちる角層の角質細胞を軟らかくして、なめらかな肌にする効果が期待できます。「ワセリン」入りの保湿剤は、脂の膜を作り、水分の蒸発を防ぐ効果が高いのが特徴です。「セラミド」を含むタイプでは、角層の隙間に入り込み、角質細胞間脂質の主成分であるセラミドを補う効果があります。

 

角質細胞間脂質が正常に機能し始めると、角質細胞同士がしっかりくっついて刺激物が入る隙間がなくなります。その結果、かゆみなどを防ぐこともできますし、水分の蒸発も防ぐことができます。

 

肌のかゆみには薬物療法も!

冬の乾燥によってかゆみがひどくなったり、掻き過ぎて症状を悪化させてしまった場合は、皮膚科の医師に相談して薬物療法を行う必要も出てきます。よく使われる薬に「抗ヒスタミン薬」がありますが、肥満細胞から放出されるヒスタミンを抑制し、かゆみの信号を脳に伝える「C線維」という神経を刺激しないように作用します。ただし、原因となっている肌の乾燥を防ぐ作用はありませんので、保湿剤との併用が必要になります。

 

また、肌の乾燥が強い人は「皮脂欠乏性湿疹」ができたり、「貨幣状湿疹」に移行することもあります。5cmほどの丸い湿疹ができて、ただれたり、かさぶたができたりする場合もあります。

 

もっと悪化すると、炎症を起こした部分のタンパク質が変化して、アレルギーの原因物質となり、血流に乗って全身に運ばれることで「自家感作性湿疹」が全身にできることもあります。ここまで進んでしまうと、医師の管理のもと、ステロイド外用薬や内服薬も使用する必要も出てきます。冬の乾燥によるものに限らず、肌のかゆみがひどい場合は早めに皮膚科を受診しましょう。

 

自分でできる冬の乾燥対策

エアコンやファンヒーターなどの暖房器具を使用すると、どうしても空気が乾燥してしまうため、加湿器などを利用して湿度を50~60%くらいに保ちましょう。また、熱いお風呂は角質細胞間脂質や皮脂膜などがお湯に溶けて流れてしまいます。当然保湿機能が低下しますので、38~40度の少しぬるめのお湯に浸かり、長湯は避けて下さい。

 

保湿用の入浴剤を使うのも効果的ですが、硫黄入りのものは逆効果となるため、ご注意下さい。冬は顔や首、手足などの汚れやすい部分だけを洗い、全身を洗うのは週に1~2回で構いません。

 

とくに乾燥が気になる人は、タオルなどで全身をゴシゴシ洗う必要はありません。石鹸やシャンプーのすすぎ残しに注意するとともに、入浴後はできるだけ早く保湿剤を塗るようにします。肌がしっとりしている間に水分を閉じ込めるのが最も効果的です。

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