体の至る所に起こる様々な症状についてわかりやすく説明します。

蕁麻疹の原因・ストレスや引き起こしやすい食べ物にも注意!

蕁麻疹 原因

蕁麻疹の原因・ストレスや引き起こしやすい食べ物にも注意!蕁麻疹が出ると何が原因かと心配になりますが、他の病気が隠れていない場合はあまり心配する必要はありません。体質的な要因で数年続くというケースもありますが、精神的ストレスが悪影響を及ぼすこともあるため、気に長に付き合うつもりで、余裕を持って対処しましょう。

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通常、蕁麻疹は食べ物や外的要因など何らかの刺激が加わった際、皮膚に赤い盛り上がりができて、非常に強いかゆみを伴います。体中の至るところに生じますが、数時間~1日経てば、跡形もなく消えるのが特徴です。

 

その後、場所を変えながら、現れたり消えたりを繰り返すこともあり、皮膚の盛り上がりの大きさや形などは様々です。症状が長引く場合でも1ヶ月以内に治まることがほとんどで、それ以上続く場合を「慢性蕁麻疹」と呼んでいます。

 

目次

蕁麻疹ができる仕組みは?

私たちの皮膚には「肥満細胞」と呼ばれる細胞が多数分布しており、これが何らかの刺激を受けると「ヒスタミン」という物質を放出します。ヒスタミンが血管の受容体に結合すると、血管の拡張を招き、血液成分の一部が血管から漏れ出して皮膚が赤く腫れて行きます。

 

また、神経の受容体に結合すると非常に強いかゆみを起こします。刺激が加わってから15分以内という短時間で症状が現れることが多いのも特徴の1つです。肥満細胞への刺激の1つとして「アレルギー反応」がありますが、原因物質(抗原)が口から摂取されたり、皮膚から侵入することで、体内でアレルギー抗体と結合して肥満細胞の表面に結合します。これが刺激となってヒスタミンを放出させています。このようなアレルギー性の蕁麻疹は全体の約5%とされています。

 

また、「皮膚の摩擦」といった物理的刺激や「冷たい、熱い」などの温度による刺激でも、肥満細胞からのヒスタミン放出を促すこともあります。全体の20%は、これらの「機械性蕁麻疹」といわれています。

 

その他、蕁麻疹の70%ほどは原因不明とされていますが、「喘息」「アレルギー性鼻炎」「先天的な体質」などが肥満細胞をより敏感にし、特定の原因がなくてもヒスタミンを放出させることで発症するものと考えられています。とくに疲れがたまっていたり、体調が悪いときなどに生じるケースが多く、風邪をひいた際などにもよく見られます。

 

蕁麻疹の原因となるもの

蕁麻疹を引き起こしやすい物質や刺激には下記のようなものが挙げられます。

・食べ物
牛乳・卵白・小麦・蕎麦・チーズ・サバ・ブリ・エビ・カニ・貝類・豚肉・ハム・ソーセージ・タケノコ・ホウレンソウ・トマト・イチゴ・バナナ
 

・薬品
ペニシリンなどの抗生物質・アスピリンなどの解熱剤・サルファ剤、ヨード剤、臭素剤

 

・外部からの刺激(生活環境)
皮膚への摩擦・温度(寒冷・温熱)・日光(光線)・ダニ・ホコリ

 

・体の中からの要因
内蔵の炎症・がん・感染症・精神的ストレスの蓄積

 

・ヒスタミン類似物質
サバやタケノコなどの食品の中には、ヒスタミンに類似した物質が含まれており、それを食べることが原因で発症する場合があります。

 

蕁麻疹の原因を調べる検査

蕁麻疹の原因を詳しく調べるには、「血液検査(IgE抗体検査)」や「スクラッチテスト」などが必要です。血液検査では、原因物質に反応する抗体の量を調べます。食べ物をはじめ、動物の毛やダニ、ホコリなど数百種類の物質について調べることが可能で、その中から疑わしいものを選んでアレルゲンを特定します。

 

また、スクラッチテストは、皮膚に針などで軽く傷を付け、そこに疑わしい物質を溶かした溶液を塗って、反応が現れるかどうかを見ます。治療に関しては、主に抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬が使用されています。

 

体に隠れた病気がない限り、蕁麻疹がどんどん悪化したり、体に障害を及ぼすことはありません。慢性化してもストレスをため込まないように工夫しましょう。もし徐々に悪化するようであれば、他の病気が原因となっている可能性が高いため、新たな検査も必要です。

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