体の至る所に起こる様々な症状についてわかりやすく説明します。

顔面神経麻痺の症状・原因・治療、厄介ですが治る病気です!

顔面神経麻痺 原因

顔面神経麻痺の症状・原因・治療、厄介ですが治る病気です!顔の筋肉が動かしにくくなる「顔面神経麻痺」。突如として起こるこの病気の原因はどこにあるのでしょうか。顔面神経は、「運動神経」と呼ばれるものの1つで、「目を閉じる」「口を開けて笑う」「眉間にシワを寄せる」など、顔の「表情筋」の動きを司る神経です。

 

この神経は、脳から「耳の骨の中」を通って表情筋と繋がっていますが、耳の骨の中でいくつかに枝分かれして、「涙腺」「鼻腺」「舌下腺」「顎下腺」といった器官にも通じています。したがって、顔面神経麻痺は、この経路のどこかに障害が発生し、顔の筋肉を上手にコントロールできなくなったり、目、鼻、口などに異変が起こる厄介な疾患であることは間違いありません。

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顔面神経麻痺の症状

この病気の症状は、通常左右片側のみに現れるもので、神経が麻痺した側は表情筋の動きが無くなってしまうため、正面から見ると左右非対称の顔相になります。「目を閉じる」「口をイーッとして歯を見せる」などの動作もできませんので、笑おうとすると非常に不自然な笑顔になってしまいます。他にも下記のようなつらい症状に苦悩する人も多いです。

 
顔面神経麻痺 症状
 

・口から水がこぼれ落ちる
抜髄(歯の神経を抜く治療)に使用する麻酔注射を行った際のように口が上手く閉じられないようになるため、水やお茶を口に含むとこぼれ落ちてしまいます。

 

・目が乾く
涙腺に繋がる神経が障害を受けることが原因で、涙の分泌量が減り、ドライアイのように目が乾きやすくなるという症状も厄介です。

 

・口が乾く
顎下腺に繋がる神経が同じように侵されることで、唾液の分泌量も減ってしまいます。その結果、口が乾くという症状が起こります。

 

・味覚障害が起こる
舌下腺への神経障害によって味がわかりにくいといった味覚の異常が見られます。

 
顔面神経麻痺 症状
原因不明の口腔顔面痛
 

顔面神経麻痺の原因

顔面神経麻痺が起こる原因には、いくつかの種類がありますが、最も多いのは「ベル麻痺」と呼ばれるもので、約6割を占めるといわれています。その他にも様々な原因が指摘されています。

 

・ベル麻痺
顔面神経麻痺を初めて報告したとされる「イギリスの学者・ベル」の名前に由来します。詳しい原因は解明されていませんが、「単純ヘルペスウイルスの関与」「顔面神経への血流不足」など、2つの説が有力視されています。この2つはあくまでも原因の根底に過ぎず、神経がむくみなどを起こすことで何らかの障害を生じ、顔面神経の機能が失われる状態に陥るのではないかと考えられています。

 

・帯状疱疹ウイルスによるもの
帯状疱疹ウイルスが原因となっている場合、顔の歪みだけでなく、耳の近くに水泡ができるという特徴があります。ベル麻痺に次いで多い原因となっています。

 

・腫瘍による障害
顔面神経自体や、周囲の組織にできた腫瘍が障害を招くものですが、悪性の腫瘍が多いという訳ではありません。また、別の場所にできた腫瘍が転移することで発症する場合もあります。

 

・怪我などによる外傷
例えば、顔面を負傷したり、耳の骨を骨折するような怪我によって発症することもあります。この場合は怪我によるものと判断がつきやすくなります。

 

・中耳炎などの耳の病気
意外なことに、中耳炎などの発症をきっかけに顔面神経麻痺に繋がることがあります。風邪や鼻の病気が原因となることも考慮する必要があるでしょう。

 

・疲労やストレス性のもの
主に肉体的疲労や精神的ストレスが関与していますが、肩こりや歯の治療なども少なからず影響している場合があります。疲労やストレスが蓄積されると、神経節などに潜伏しているウイルスが活性化したり、血流の悪化を招きます。

 

・冷房などの冷たい風
片側の顔だけにクーラーなどの風が長時間あたることで発症する可能性も否定できません。

 

顔面神経麻痺の検査

基本的には耳鼻咽喉科、もしくは神経内科を受診して、顔面神経の障害部位や重症度を調べる必要があります。専門医が口や目の動きなどを参考に、表情筋の麻痺の程度をスコア化する検査や、顔の筋肉に電極を貼り、筋電図で表情筋の動きを把握します。

 

また、涙が正常に分泌されているか、味覚障害の部位や程度を調べる検査なども行います。顔面神経は、耳の中に存在する「アブミ骨」を動かす筋肉運動も司っているため、特殊な装置を使って、アブミ骨の動きを調べることも重要です。

 

顔面神経麻痺は早期治療が一番!

耳の骨の中を通る神経はある程度の束を作って走っていますが、何らかの障害を受けると、その神経が腫れを起こし、周囲の骨により圧迫を受けることになります。この腫れ自体は1週間~10日ほどで治まりますが、そのまま神経の変性が起こり、顔の歪みが元に戻らなくなることがあります。

 
顔面神経麻痺 原因
 
さらに、この変性した神経が再生する際に、別の方向へと伸びて行き、違う神経と繋がってしまう恐れがあります。これが原因で様々な後遺症が残ることも想定しておく必要があります。例えば、目に伸びる神経が口へ伸びるべき神経と繋がってしまえば、お互いが連動して顔の動きがさらに不自然になってしまいます。

 

顔面神経麻痺の治療法

神経のむくみが進んでいる場合、腫れを抑えるために「ステロイド薬の点滴」「利尿剤」の内服薬で症状の改善を図ります。「血漿増量剤」を使用することで、血流の改善にも有効とされています。神経の腫れが治まれば、「ビタミンB群」「代謝改善薬」で神経の再生を促す治療が行われます。

 

また、「星状神経ブロック」といって、交感神経に局所麻酔薬を直接注入する方法も行われています。これにより、血管の収縮を抑える効果が期待でき、顔面神経への血流や、神経の再生を図ります。その他、「顔面神経減荷手術」では神経を圧迫している骨を削り、圧迫を回避したり、神経の再生を目指します。
神経ブロック注射の効果と副作用
 

もちろん理学療法も並行して行う必要があります。「低周波治療」「マッサージ」「温湿布」なども有効とされています。ちなみに、激しく鋭い痛みが走る「顔面神経痛(三叉神経痛)」と、痛みを覚えない顔面神経麻痺は全く異なる病気です。

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