体の至る所に起こる様々な症状についてわかりやすく説明します。

いぼの原因はウイルス!手のひらや足裏の皮膚にも発生!

いぼ 原因

いぼの原因はウイルス!手のひらや足裏の皮膚にも発生!「いぼ」ができる原因は「ヒトパピローマウイルス(ヒト乳頭腫ウイルス)」の感染によるもので、ほとんどの場合、良性の腫瘍です。専門的には「疣贅(ゆうぜい)」と呼ばれ、顔や手のひら、足裏などの皮膚にも隆起状のものや扁平上のものなどができますが、治療すれば治りますし、なかには自然に治るいぼもあります。

 

しかしながら、ごくまれに「がん化」するケースもあるため、いぼが大きくなったり、潰瘍化するような場合、念のため組織検査を受けておくことをお勧めします。

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目次

いぼの原因・
とは?

いぼの原因となるヒトパピローマウイルスは、「パピローマウイルス」の一種で、1995年頃までに約70種類の存在が確認され、現在(2014年)では100種類以上の存在が確認されています。毎年のように発見されるこのウイルスは、発見順に番号が割り振られており、「16型」や「18型」というように数字でタイプを判別します。

 

その名が示す通り、人間(ヒト)以外の動物などに感染することはありません。感染経路は接触感染が主ですが、全てが解明されている訳ではなく、極微小な傷などから侵入・感染するのではないかと考えられています。主に皮膚の表面に病変を起こす「上皮型」と、粘膜に病変を起こす「粘膜型」の2種類に大別されています。

 
いぼ 原因 ウイルス
 
いぼの原因がウイルス性のものである以上、体の一箇所にできると他の部位にも移って別のいぼができることも珍しくなく、家族内で移ることも十分考えられます。ただし、家族以外の人に感染させることは滅多にありません。

 

「がん化」がささやかれるきっかけとなったのは、「子宮頸がん」の腫瘍細胞に見られるウイルスと同じ種類の「いぼウイルス」が検出されたことによるもので、婦人科系疾患に関するヒトパピローマウイルスは、現在30種を超えているといわれています。

 

手のひらや足裏にできると厄介!?

主ないぼとして「尋常性疣贅」「青年性扁平疣贅」「尖形コンジローマ」などがあり、原因となるウイルスのタイプが異なっています。

 

・尋常性疣贅
子どもに多く、手足などにザラザラした盛り上がりができます。とくに足裏にできたいぼを「足底疣贅」と呼び、靴などに当たって刺激を受けやすく、痛むこともあるため、早めの治療が勧められています。

 

・青年性扁平疣贅
思春期以降の若い人の顔や手に多い細かいいぼで、シミのように見えたり、ニキビと間違われることも。手のひらや甲、指先にできることもあり、指から別の指に移ったりすることもよくあることです。隣り合った指同士にできたいぼを「キャッシングウォート」と呼んだりします。

 

・尖圭コンジローマ
皮膚と粘膜の境界部や、外陰部、肛門周囲にできるいぼで、男女間で感染する恐れがあるため、治療しておいた方が安全です。

 

◎注意すべきこと
尋常性疣贅や青年性扁平疣贅などは、放置しておいても一部は自然に消失することもあります。しかし、気にするあまり引っ掻いたりすることで、ウイルスが散らばり、いぼが増える原因になります。二次感染を起こして表面が「ジュクジュク」したり、数自体が増えたと感じたら皮膚科を受診して治療した方が良いかと思われます。

 

とくに注意したいのは、指先や手のひら、足裏、外陰部などにできた場合、非常に治りが悪く、表面が摩擦によって剥がれたり、中の組織が見えるほどの潰瘍を作ることがあります。いぼが徐々に大きくなっている傾向もあれば、併せて組織検査を依頼しましょう。

 
いぼ 組織検査
 
また、中高年以降に顔面に発生する小腫瘤は、大抵心配の要らないものですが、「皮膚がん」の危険性を完全に否定することはできませんので、受診して原因を調べてもらった方が良いでしょう。いぼと酷似した「脂漏性角化症(老人性疣贅)」はウイルス性のものではなく、がん化の心配もありませんが、念のための検査は必要かもしれません。

 

いぼの治療法

治療法に関しては、いぼができている皮膚表面を電気で焼く「電気焼灼」、いぼに液体窒素をつけて凍らせて落とす「凍結療法」、薄めた抗がん剤を注射したり、抗がん剤を含む湿布による方法もあります。最近では、「レーザー照射」による治療法がポピュラーになりつつあるようです。

 

いぼ 原因 ウイルス
 
通院で治療することは可能ですが、1回のみで治るケースはほとんどありません。したがって、通常数回の通院によって治療を進めて行きます。いぼは良性の腫瘍がほとんどですが、完全に治るまでに数年単位の時間が掛かることがあります。

 

炎症が起きて赤く腫れたり、かゆみが出ることも予想されますが、免疫反応による炎症が治まれば、自然に治るのが普通です。決して掻きむしったりしないように注意して下さい。

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