体の至る所に起こる様々な症状についてわかりやすく説明します。

赤ちゃんの咳・夜中に悪化したら急性喉頭炎(クレープ症候群)!

赤ちゃん 咳 夜中

赤ちゃんの咳・夜中に悪化したら急性喉頭炎(クレープ症候群)!赤ちゃんが風邪をひいてしまうと、鼻水をはじめ、発熱や咳で苦しむこともありますが、夜中に咳がひどくなったり、呼吸がしにくい状態に陥いると「急性喉頭炎(クレープ症候群)」を発症している可能性も出てきます。

 

元々、咳が出ている時というのは、仰向けに寝ているより上体を起こした姿勢の方が楽になりますが、夜中に急性喉頭炎に見られる「ケーンケーン」という「かん高い犬の遠吠えのような咳」が出るようになったら、赤ちゃんの容態が急激に悪くなる危険性があります。

 

その際は、呼吸音や顔色、唇の色などを確認して、適切な処置を行ったり救急車を呼ぶ事態に発展することもありますが、もし急性の悪化がなくても、念のため、早めに小児科などを受診することが大切です。

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目次

赤ちゃんの咳・かん高い時は要注意!

急性喉頭炎(クレープ症候群)は、ウイルスや細菌に感染することで発症し、気管の入口に当たる喉頭に炎症が起こり、咳が出やすくなります。喉頭は、ちょうど「喉仏」と呼ばれる部分に位置し、私たちが声を発するために必要な「声帯」がある器官です。

 

通常の喉頭炎との違いは、徐々に声がかすれたような咳に変化していくところです。「ケーンケーン」といったかん高く、苦しそうな咳の音は急性喉頭炎の特徴的症状で、重症化すると炎症が腫れを起こし、空気の通り道が塞がって呼吸困難を起こします。夜中に咳がひどくなったり、呼吸が止まってしまうことも無いとはいえません。

 
赤ちゃん 咳
 
この状態は、法定伝染病に指定されている「喉頭ジフテリア」の症状に似ており、喉頭ジフテリアによって起こる真性クループに対し、「クループ症候群」もしくは「仮性クループ」とも呼ばれています。

 

主な原因はパラインフルエンザをはじめとするウイルスですが、細菌性喉頭炎は命の危険性が高まるため、さらに注意が必要とされています。とくに赤ちゃんや幼児に多い病気であることは確かであるため、用心するに越したことはありません。

 
咳 ウイルス
夜、子どもの咳が止まらないのは百日咳!?
 

細菌性は夜中に悪化することが多い!

細菌性の急性喉頭炎の場合、夜中になって赤ちゃんの容態が急激に悪化しやすい特徴があります。息を吸うときに「ヒーヒー」といった音がしたり、息を吐くときに「ゼコゼコ」するような場合、気道が塞がれて呼吸困難を起こす前兆の表れです。

 

このような状況下で朝まで様子を見ていると、呼吸が停止して死に至ることがあるため、悠長に構えておくわけにも行きません。顔色や唇の色が紫に変色する「チアノーゼ」を起こすと、非常に危険な状態であるといわざるを得ません。一刻を争う緊急事態であるため、大至急、赤ちゃんを病院に連れて行くか、救急車を呼んで下さい。

 
赤ちゃん 夜中
 
また、この病気は一般的にウイルス性のものが多いため、特効薬がないのが現状です。ただし、細菌性であれば、抗生物質の投与という手段もありますので、赤ちゃんの咳がいつも聞かないようなかん高い音に変化したら、早急に小児科で薬を処方してもらったり、吸入などで呼吸を楽にしてあげることが必要となります。

 

赤ちゃんの咳が夜中に続くときは?

診察後もしばらく咳が続くことが予想され、家でのケアも大切になります。赤ちゃんがいる家庭では、普段から加湿器や空気清浄機を用意することで、感染症の予防にもなりますし、喉に炎症が起きた場合も比較的楽に過ごすことができます。

 

夜中に咳が止まらないときは、基本的に縦抱きにして、落ち着くまでその体勢を維持してあげます。大きい子であれば、背中を軽くさすってあげると楽になります。寝かせるときは、状態が少し起きるように背中にタオルなどを折りたたんで挟んであげるように寝かせると良いです。

 
夜中の咳
 
寒くなると空気が乾燥して細菌やウイルスが暴れ出しますので、加湿だけはしっかり行うようにして下さい。また、咳止めの薬などは免疫反応の妨げになるとされていますが、それも状況によって異なるため、医師の処方による薬であれば安心だと思います。

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