体の至る所に起こる様々な症状についてわかりやすく説明します。

女性の残尿感・血尿・排尿時の下腹部痛の原因は細菌性膀胱炎!?

女性 下腹部痛

女性の残尿感・血尿・排尿時の下腹部痛の原因は細菌性膀胱炎!?女性の場合、「残尿感」「血尿」「排尿時の下腹部痛」などがあれば、その原因として「細菌性膀胱炎」が疑われます。この病気は、腎臓で作られた尿を一時的にためておく「膀胱」の粘膜に炎症が起こるもので、そのほとんどが大腸菌などの細菌感染に伴って発症します。

 

本来、膀胱の中は無菌状態ですが、何らかの原因で体に付着している細菌が尿道から入り込むと、感染症を起こして不快な症状を引き起こします。排尿後もスッキリすることなく残尿感があったり、そのために頻尿になることもあります。

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また、トイレで血尿に気づいてビックリしたり、排尿時にズーンとした鈍痛や、キューッとした差し込むような下腹部痛を感じたら、泌尿器科の専門医に相談してみましょう。

 

目次

女性が膀胱炎を発症しやすい原因は?

膀胱炎といえば、女性に多い病気として知られていますが、その背景には男性との「体の構造の違い」が関与しています。女性の場合、尿道の長さが僅か3~4cmほどしかなく、尿道口が肛門や膣にも近いため、肛門周辺などにいる細菌が尿道に入りやすくなっています。さらに膀胱に達しやすいのも明らかです。

 

もちろん男性でも細菌が侵入することもありますが、尿道の長さが20cmもあるため、「尿道炎」だけで治まってしまうことも多いです。原因菌として8割以上が大腸菌ということもあり、とくに女性は排便後の拭き方を考慮したり、清潔に保つような生活習慣を維持することが大切です。

 
女性 残尿感
 
また、疲労が蓄積していると免疫の働きが低下して、容易に細菌感染を許してしまうことに繋がります。軽症であれば自然に治ることもありますが、残尿感や頻尿、血尿、下腹部痛などがあると非常に不快な思いをしますので、悪い生活習慣を取り除くことも必要です。

 

体の構造的には、10歳未満でも10代でも20代でも同じですから、どの世代でも女性であれば注意しなければいけません。

 

10代 20代
女性の頻尿、残尿感、下腹部痛は間質性膀胱炎かも!?
 

残尿感、血尿、排尿時の下腹部痛以外にも!

ひとたび膀胱炎を起こすと、下記のような様々な症状が現れることもあります。ただし、比較的わかりやすい症状といえますし、トイレ後に尿のチェックを怠らなければ、異常に気付くのは容易なことです。

 

●頻尿
何度も尿意を催し、「トイレが近い」といった状態になります。膀胱の粘膜に炎症が起こり、過敏になってしまうと、誤った尿意の信号を発すると考えられています。排尿後もスッキリすることはありませんので、残尿感が払拭できません。

 

●尿意切迫感
突然、我慢できないような尿意に襲われることも。こちらも膀胱の過敏によるものなので、トイレに行っても「さほど量は出ない」といった感じです。

 

●排尿時の痛み
主に尿が出終わった時にズーンとした痛みを感じやすくなります。基本的には鈍痛や差し込むような下腹部痛が多くなります。「排尿終末時痛」とも呼ばれ、我慢できないほどではありませんが、かなりの不快感を伴います。

 

●尿の色の変化
通常、黄色で透明な尿の色が、白く濁っていることもあります。「膿尿」と呼ばれるもので、細菌を殺すために増えた「白血球」が多量に混じることが原因です。少量の場合は気づかないことも。

 

●血尿
炎症が悪化した場合に見られます。トイレットペーパーに僅かに血が付着していることに気付く程度ですが、女性は月経中に見逃すことがありますので、要注意です。

 

●尿の臭いの変化
膀胱炎で尿中の細菌が増えると、臭いがきつくなることがあります。

 
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膀胱炎の治療

泌尿器科で「尿沈渣」「尿培養」といった検査を行うと、尿中に混じった白血球、赤血球、細菌などから診断が下ります。もし膀胱炎となれば、抗菌薬の服用を指示されます。大腸菌をはじめとする多くの細菌に対応する薬を処方され、最大1週間程度の服用が必要です。

 

また、いつも以上に水分摂取量を増やし、膀胱内の細菌を尿で洗い流すことも重要です。症状が軽度であれば、これだけで治ることも多いです。さらに安静を図り、疲労回復に努めます。疲れが抜けていないと免疫の働きも十分とはいえませんので、早く治したい人は十分に休養をとることです。

 
女性 血尿
 
頻尿や残尿感がなくなったり、血尿や下腹部痛が改善されても、処方された薬はしっかり飲み切ることも大切です。少しでも細菌が残っていると再燃することが非常に多い病気だからです。なかなか思うように治らず、「慢性膀胱炎」を疑う人も多いですが、ほとんどの人が急性症状を何度も繰り返しています。細菌が体内に残っている以上、症状がなくなっても再燃することを覚えておきましょう。

 

また、生活習慣の面では、女性に多い便秘を克服したり、生理用品をこまめに取り替えたり、下腹部を冷やさないような工夫も必要です。排便後は「前から後ろ拭くように」と習ったはずだと思いますので、しっかり実践できているか、もう一度確認して下さい。

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