吐き気・嘔吐の原因は神経性嘔吐症という病気かも?
吐き気や嘔吐が続くのに原因がよくわからないという場合、「神経性嘔吐症」という病気の可能性があります。別名「心因性嘔吐症」とも呼ばれ、自律神経失調症やうつ、心理的な問題などが原因となって起こる機能性胃腸障害の1つです。
私たちは風邪で発熱した時や胃腸などの消化器系疾患などに罹った際に吐き気や嘔吐を伴うことがありますが、ストレスや不安、緊張などでも脳の嘔吐中枢が刺激され、同じような身体的症状が現れることがあります。診断には血液、尿、便検査や消化器系の画像診断などが必要ですが、精密検査をしても何ら異常が見当たらない場合は神経性嘔吐症の可能性が高くなります。
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目次
神経性嘔吐症の特徴
症状の出方は人によって様々ですが、激しい嘔吐を何度も繰り返したり、軽い場合でも1日中むかむかして吐き気が治まらないことがあります。1度吐いてしまうとスッキリするという人もいるようです。
また、腹痛や下痢、便秘など消化器系に見られる他の症状を伴わないのも特徴的です。長期間に渡って悩まされることで体重が減少したり、全身の倦怠感や疲労感が増して寝込んでしまうなど日常生活に支障を来すこともあります。とくに子供の場合は中枢神経系が未発達であるため、心理的ストレスなどが嘔吐中枢への刺激となって症状が出やすくなっています。
神経性嘔吐症に罹りやすい人
この病気は、いつも必要以上に周囲の人に気を遣い、なかなか自己主張が上手くできないタイプの人が罹りやすい傾向にあります。心の中に生まれた不満や怒り、不安、不快感などの感情を周囲の人に伝えられず、モヤモヤした気持ちを発散することが難しくなると、吐き気や嘔吐などの身体的症状が現れてきます。
また、元々の体質が関与しているとも考えられており、風邪をひくとよく嘔吐したり、乗り物酔いで気持ち悪くなる人などは罹りやすい傾向があります。いずれにしても体の不調ばかりに目を向けていると、心の問題に気づきにくくなるため、似たような症状が出ている人は注意を払う必要があるようです。
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神経性嘔吐症の改善策
この病気の厄介なところは、患者さん自身が心の問題に気づいていない場合があることです。嘔吐や吐き気が襲ってくるのは身体的症状であるため、精神的症状があることを否認されるケースが多いとされています。
もちろん自律神経失調症やうつ病などに見られるように、心の問題は身体的な症状となって表面に顔を出しますので、医師とのカウンセリング等を交えながら自己分析することも必要になってきます。
最も重要なのは「何が自分にとってのストレスになっているのか」という客観的な目を持つことです。まずは信頼のおける医師に相談してみることをお勧めします。
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