体の至る所に起こる様々な症状についてわかりやすく説明します。

子どもの急な発熱・原因疾患と対処法、重症度の目安は?

子ども 急な発熱

子どもの急な発熱・原因疾患と対処法、重症度の目安は?「子どもの急な発熱」は、お母さんが心配のあまり慌ててしまいがちですが、そんな時こそ重症かどうかを見極めて、冷静に対処することが大切です。乳幼児が急患で受診する際、最も多いのが「発熱」によるものですが、「原因となり得る疾患」や「対処法」、「重症度の目安」などをある程度知識の中に入れておくと、スムーズな対応がとれるはずです。実際に、そのまま緊急入院が必要なケースは5%以下とされていますので、お子様のために落ち着いて最善の方法を選んであげて下さい。

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目次

子どもの発熱の特徴とは?

人間の熱は、病気を知らせるための大切な信号です。乳児の場合、とくに「後頭部が熱っぽい」「顔が赤い」「目がうるんでいる」「手足が熱っぽい」といったことで気付くはずです。

 

子どもは大人に比べて熱を出しやすく、また、その熱も短時間で上下することが一番の特徴です。これは体温を調節する機能が未発達であるためで、大人であれば急な発熱で「悪寒」や「ふるえ」が同時に起こりますが、子どもでは「嘔吐」や「ひきつけ」となって現れやすくなっています。

 

その他、体温が37度あると「微熱」と考えがちですが、子どもは37度以上が正常な数値である場合もあります。大人に比べて新陳代謝が活発で、さらに運動も活発であるためです。とくに春先から夏場にかけては体温が上がるという特徴も把握しておきましょう。普段の平熱は必ず把握しておいて下さい。

 

子どもの急な発熱の原因とは?

発熱の原因は、細菌やウイルスによる感染症がほとんどを占めています。冬であれば、当然「風邪(急性上気道炎)」「インフルエンザ」による症状が主です。風邪の場合、大人では微熱程度ですむ場合がほとんどですが、子どもは38~39度の高熱が出ることも珍しくありません。それを考慮すると、高熱を伴う病気は無数といってよいほどあります。

 

そのうち、日常しばしば見られるのが「急性扁桃炎」「急性咽頭炎」で、口を開いて見ると、のどが赤くなっているのが確認できます。また夏であれば、「夏風邪」「無菌性髄膜炎」なども考えられます。「肺炎」「中耳炎」を含め、風邪に関する病気は一通り把握しておきましょう。

 

急な発熱では「膀胱炎」や「腎盂腎炎」を疑う必要もありますが、まだ言葉を話すことができない場合は排尿痛を伝えることもできませんので、気づいてあげるのが難しくなります。中耳炎も同様のことがいえますので、耳垂れなどもなく、原因が全くわからない場合はとくに病院に連れて行くべきです。

 

乳児がよく罹る「突発性発疹症」は3日ほど続いた高熱が下がると同時に、体に発疹が現れてきます。「麻疹(はしか)」では、発疹が出る前に口の頬粘膜に「白い小さな斑点(コブリック斑)」ができます。「しょうこう熱」「風疹」などの伝染病も併せて注意しておきましょう。

 

まれに「膠原病」や「がん」という場合もありますが、実は「肺血症」であったということもたまにあります。肺血症は体のどこかに化膿巣があり、血液中に細菌や細菌による毒素が入り込んで全身に広がった状態です。これは非常に危険な状態といって間違いありませんが、必ずしも重病らしい症状を示すとは限らないことも理解しておきましょう。

 

もちろん、熱の高さと病気の重さも比例しませんので、発熱以外の症状を参考に重症度を測ることも必要です。

 
子ども 発熱
 

麻疹の症状と予防接種について
 

発熱への対応はどうする?

基本的に、感染症による発熱は、細菌やウイルスから身を守るための防御反応ですから、無理に体を冷やす必要はありませんが、熱があれば子どもは苦しみますし、体力の消耗も心配されますので、太い動脈が通る脇の下や足の付け根などをタオルで包んだ氷のうなどで冷やしてあげましょう。

 

子どもが嫌がらなければ頭を冷やしても構いませんが、冷やし過ぎにはくれぐれも注意して下さい。また、衣服や布団は少なめにして熱を発散しやすいように工夫してあげましょう。汗をかけば水分補給も必要ですので、嘔吐防止のため、常温のスポーツドリンクなどを少しずつ与えてあげて下さい。

 

解熱剤に関しては、むやみに使うものではありませんが、子どもの重症度や衰弱の具合に応じて必要最低限使うこともあります。ただし、これは必ず医師の指示や処方された薬がある時のみになります。

 
子ども 診察
 

重症度の目安について

急な発熱では、熱だけに気を取られがちですが、それ以外の症状をよく観察することで、重症かどうかを見極める判断材料になります。基本的に、子どもに熱があっても機嫌がよく、食欲もある場合は、むやみに心配しすぎる必要はありません。

 

逆に、顔面蒼白だったり、尿が出なかったり、ぐったりしている場合は要注意です。ミルクを飲もうとしなかったり、食欲が全く無いという時も危険な状態と考えて下さい。他に「下痢」「嘔吐」「腹痛」などの激しい症状を伴う場合も重症と考えて構いません。また、生後6ヶ月未満の赤ちゃんの場合、急な発熱だけでも無条件で病院へ連れて行きましょう。

 

熱性けいれんは、脳の神経細胞が未発達であるため、6歳くらいまで起こりやすくなっています。体を硬直させて手足をガタガタふるわせたり、白目をむいたり、呼吸が不規則になったりと激しい症状にびっくりするお母さんも多いですが、あくまでも「一過性のけいれん」ですので5分程度で治まります。しかし、心配するのは当然ですので、一度診察を受けておくと安心ですね。
子どもの熱性けいれんの原因・対処

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