首の腫れの原因・痛くない場合はバセドウ病かも!?
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首の腫れ自体はやわらかく痛くないのが特徴で、首全体がびまん状に腫れてきます。しこりなども感じられないため、喉が詰まるようなこともありません。また、有名な症状の1つに目が前面に押し出される「眼球突出」があります。
目次
バセドウ病で首が腫れるのはなぜ?
バセドウ病の原因は自己免疫にあり、自己抗体(TSH受容体抗体)が自分の甲状腺を刺激し続けることによって甲状腺細胞がどんどん増えていきます。また、血管細胞も増えて血流も多くなるため、人によって誤差はあるものの、全体的に首周りが腫れてきます。
甲状腺自体は喉仏の下あたりに「蝶が羽を広げたような形」で貼り付いている小さな内分泌器官ですが、それでも人体の中で最大の内分泌器官です。ここに過度の刺激が加わることでホルモン分泌も異常なほど盛んになり、全身に悪影響を及ぼします。
首の腫れ以外に現れやすい症状とは?
なんといっても有名なのが眼球突出ですが、実際にはバセドウ病の患者さんの20~30%程度しか現れない症状です。バセドウ病眼症には「まぶたが腫れる」「目が見開いた状態になる」「逆さまつげ」「目の乾き」「白目やまぶたの裏側の充血」「まぶたのむくみ」「ものが二重に見える」「視力低下」など様々な症状があります。
また、甲状腺ホルモンは新陳代謝を高める働きがありますが、過剰な分泌は肉体的にも精神的にも興奮状態を起こします。動悸、頻脈、心房細動、高血圧など心臓に関する症状が現れやすいのも特徴的です。指先が小刻みにふるえる振戦なども全身に広がることがあります。
過剰な代謝によって体がほてり、暑がりになりやすく、カロリーを無駄に消費するためいくら食べても痩せてきます。それ以上にイライラが募る人は食べ過ぎて太る場合もあります。
胃腸などの消化管の働きが活発になりすぎて下痢を起こしやすくなることもあります。筋肉のたんぱく質分解が過剰になりすぎて、筋肉自体が弱ってしまって握力や腕力が低下してしまうことも考えられます。
その他、爪の変形、脱毛、皮膚のかゆみ、色素沈着など様々な症状をもたらします。精神的にも不安定で、気持ちが昂ぶったり沈んだりと波が見られます。
首に痛くない腫れを感じたら
甲状腺の病気は男性よりも女性の方が圧倒的に多く、とくにバセドウ病の場合は若い人ほど首の腫れが大きくなる傾向があります。また、更年期障害と間違えやすい傾向があるため、様々な不定愁訴が現れた場合、鏡で首周りを確認してみましょう。腫れの大きさと重症度は比例しませんが、異常を感じたら早めに医師に相談しましょう。
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