口腔顔面痛の症状と原因不明の痛みを取り除くには?
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目次
口腔顔面痛の耐え難い症状
非定型顔面痛の主な症状は、頬の部分の耐え難い痛みです。よく顔の骨を万力のようなものでグイグイ締め付けられているような印象を受けることが多いです。とくに頬の辺りに強い痛みを感じるため、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)などの検査を勧められることもあります。歯が上顎に食い込んでくるような苦痛の場合、耳の周りや側頭部にまで症状が及ぶこともありますが、原因不明であれば、医師としては単なる「不定愁訴」と捉えるしかありません。しかも経過が長くなると、片方だけではなく、両方の口腔顔面痛に発展することも予想されます。これは突然原因不明の歯の痛みに襲われる「非定型歯痛」からの移行というケースも十分考えられるため、以前歯科治療においてストレスになるような非常に強い不快感がなかったかを思い返してみる必要もあるようです。
口腔顔面痛の症状を緩和させるには?
通常、三叉神経痛をはじめとする上顎の痛みや非定型歯痛・顔面痛の場合、歯に異常があるのではないかと思い、歯科医に抜髄(神経を抜くこと)や抜歯などを迫る患者さんも多いとされています。原因が一切わかりませんし、上顎や歯茎、歯の不快感は本人でなければわかりませんので、一昔前では、やむを得ず抜歯に踏み切ることも珍しくありませんでした。しかし、全てが徒労に終わってしまい、余計に悪化させてしまうことも多かったのです。口腔顔面痛はそれほど単純なものではなく、脳内で痛みを処理するシステムに変調が起こっていることによる症状の現れであるとの研究が進められてきました。いわゆる「心の問題」が絡んでいる以上、精神的な不安や緊張などのストレスが引き金になっていることも多く、精神医学とは無関係ではありません。
発症のきっかけは人それぞれですが、最も多いのは歯科治療を継続して行っている際に症状が現れることで、その時の脳の記憶がなかなか消去することが難しいのではないかと考えられています。したがって、普通の歯科医に診てもらうよりも、大きな総合病院にある口腔外科などでカウンセリングをすることから始めます。口腔顔面痛の症状を抑えるには、三環系抗うつ薬などの処方が有効であるとされ、心療内科や精神科での治療も検討する必要があります。闇雲に鎮痛剤を服用したところで、その作用は末梢神経に届くだけで、脳は少しも影響を受けることはありませんのでご注意下さい。
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