食後の腹痛が起こる原因は慢性胆のう炎の発症も!?
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目次
食後の腹痛は胃炎などに似ている!
胆のう炎が慢性化した状態になると、食後に現れる鈍痛などは時間の経過とともに治まって行きます。したがって、一切疝痛発作を経験することなく慢性化したようなケースでは、胃炎や胃・十二指腸潰瘍などと勘違いするほどで、胆のうに障害が及んでいることに気づくのは比較的困難です。慢性胆のう炎は、症状が穏やかで疝痛発作を伴わないような急性胆のう炎を繰り返すことにより発症することがほとんどですが、胆のうに及ぶ炎症自体は軽くても、何度も繰り返すうちに胆のう壁が分厚くなったり、萎縮などの変性も見られます。このような状態になると、本来の機能である胆汁を濃縮して十二指腸へ送り出すことが難しくなり、軽くても不快な症状が持続することも多くなります。とくに食後の腹痛を伴う原因は、食べたものが十二指腸を通過する際に行われるはずの胆汁の分泌が妨げられるために起こります。
右上腹部痛の原因は急性胆のう炎!
重症化したり、がんの可能性も!
急性、慢性にかかわらず、発症の原因として、胆のうの出口や十二指腸へ繋がる総胆管に胆石が詰まることがほとんどで、この状態が長引くと「胆のう水腫(水がたまる)」や「胆のう蓄膿(膿がたまる)」などに繋がることもあります。また、炎症が長引くことで「陶器様胆のう」といって胆のう壁にカルシウムの沈着が起こりやすくなっています。さらに、自覚症状がはっきりしない場合は、がん発症の可能性も否定できないため、食後の腹痛が続くようであれば、早めに受診して原因を把握しておくことも大切です。単なる胃もたれや食欲が湧かないという場合でも、長続きするようであれば、胃がんなどを疑う必要も出てくるでしょう。
食後の腹痛程度でも詳しい検査を!
胃がんをはじめ、似たような症状を伴う病気が多いのも慢性ならではの特徴です。例えば、胃炎、逆流性食道炎、慢性膵炎、過敏性腸症候群、腎臓結石などが挙げられます。慢性胆のう炎では、血液検査や尿検査をしても異常が見つかることはほとんどありませんし、超音波検査や胆道造影などで「どういった形状になっているか」などの状態を確認する必要があります。また、一口に食後の腹痛といっても、人それぞれ症状の出方には個人差があるため、病院に行くべきかは自己判断に委ねられるところが大きいと思います。市販の胃薬などを使用しても改善できないような場合は、詳しい検査を受けることを強くお勧めします。
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