体の至る所に起こる様々な症状についてわかりやすく説明します。

めまい、立ちくらみの原因と改善策・起立性低血圧の正体は?

めまい 立ちくらみ

めまい、立ちくらみの原因と改善策・起立性低血圧の正体は?めまいや立ちくらみなどが現れる原因に「起立性低血圧」が挙げられます。これは、主に立ち上がった際に血圧が低下して脳への血流量が減少し、「脳の虚血状態」を招くことで起こるものです。

 

一般的に「収縮期血圧(上の血圧)」が100mHg未満の場合を「低血圧」と呼びますが、日常生活の支障となるような症状がなければ、体質によるものですから治療の必要はありません。

 

しかし、起立性低血圧では時に失神してその場で倒れることもあるため、原因や改善策を探って行くことも必要です。そこで、まず基礎的な知識から理解を深めて行きましょう。

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目次

めまいや立ちくらみは健康な人でも起こる!

低血圧症状といえば、めまいや立ちくらみだけでなく、動悸、息切れ、頭重感、脱力感などが主で、とくに朝起きれないという人も多いです。ただし、このような症状のほとんどは、「血圧が低い」から起こるのではなく、「血圧が急に下がった」ために起こるものです。その代表的なものが「起立性低血圧」で、他にも「起立性調節障害」とも呼ばれています。

 

ですから、健康的な人でも、高血圧の人でも起こり得る現象で、とくに降圧剤を服用している中高年にも多いのです。また、起き上がった時だけでなく、「ずっと立ったまま仕事をする人」「お風呂から出たあと」「食事をしたあと」などにめまいや立ちくらみが襲って来ることも珍しくありませんし、目の前が真っ暗になって失神することも十分考えられます。

 

めまいや立ちくらみが起こる原因とは?

どんなに健康的な人でも、血圧は常に変動しており、座った状態から立ち上がる瞬間は血液量は上半身より下半身に偏ったままです。しかし、自律神経の働きが正常であれば、血液が脚にたまらないよう血管を収縮させて、上手くコントロールすることができています。

 

また、定期的に運動している人は筋肉の収縮性にも優れ、静脈血を心臓へ戻すポンプの力も強いのですから、脳への血流量が一時的に減ってしまうことも少ないのです。もともと低血圧の人のほとんどが虚弱体質であるといわれ、「症状が出るから」と、つい運動を避ける傾向もあります。

 

血液の循環を良くして、めまいや立ちくらみを防止するには、一定の運動量は必要だと考えて下さい。とくにふくらはぎは「第二の心臓」と呼ばれる部分です。ここをマッサージするだけでも、下半身だけでなく、上半身の血流にまで良い影響が及びます。

 
血圧測定

朝起きれない低血圧の改善策とは?
 

めまいや立ちくらみの改善策とは!?

起立性低血圧は、「朝の起床時」「食後」「運動後」「入浴」「飲酒」「重い荷物を持つ」「高温の環境」「水分不足」のほか、「排尿」で誘発されることもあります。また、血圧を調節する自律神経の中枢は、脳の視床下部にあり、精神的なストレスがその働きを大きく障害しているケースもあります。

 

「1日3度の食事をきちんととっているか」「生活習慣が乱れたり、昼夜逆転などがないか」など、生活のリズムを見つめ直すことも大切です。とくに気温が高くなる季節では、血管が緩んでしまって静脈血が心臓に戻りにくくなりますし、汗をかいて体内の水分量が足りていない場合もあるため、血圧が低下する原因が出揃ってしまいます。

 

冷房などの使いすぎもいけませんが、適度な環境を作ることで自律神経の働きを正常に戻すことが改善への一歩となります。

 

病院での薬物療法も!?

病院で診断を下すには、横になって安静にしている時と、その後に立ち上がった時の血圧を測定して比較する「起立試験(シェロング・テスト)」と呼ばれる検査法が行われていますが、必ずしもその時に「急激な血圧低下や症状」が見受けられるとも限りません。

 

したがって、問診によって「症状が重い」と判断された場合でも、薬物療法を勧められることがあります。「交感神経作動薬」を用いて、血管収縮作用を促すこともありますが、高血圧の人には降圧剤を「カルシウム拮抗薬」から「アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬」に替えて、様子を見ることもあります。ただし、日常生活における「生活療法」で悪い生活習慣を改善するのが基本となるでしょう。

 

めまい・立ちくらみの対処と予防

めまいや立ちくらみを感じたら、すぐに脳への血流を促す動作を行います。すぐに膝を曲げてしゃがんだ状態を作り、頭の位置を前に下げるようにすると、脚の筋肉を圧迫して血流を促し、脳へ血流が回復しやすくなります。同時に転倒防止にも繋がるため、二次的な障害を避けることもできまます。

 
めまい 立ちくらみ 改善

 
もし失神に近い状態になったら、仰向けに寝た状態で脚だけを上に持ち上げます。症状がよく現れる場合は、サポーターや弾性ストッキング、弾性包帯などで両脚を圧迫して、血液が下半身にたまることを防ぐようにする必要もあります。

 

予防法は何といっても運動です。とくに下半身に少し筋肉を付けるためのエクササイズやウォーキングなどがお勧めです。カフェインを含むコーヒーやお茶などで水分を多めに摂るようにし、血管を拡張させるアルコールをできるだけ控えるようにします。

 

高血圧がなければ、少し塩分を多めに摂って血圧上昇を促します。起床時には両脚を少し持ち上げたり、両足首を左右に振ったりしてから、できるだけゆっく起き上がります。その他、立ち仕事が続く人は時々屈伸運動を取り入れてみて下さい。

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