血尿の原因とは?男性に多い病気とその症状について
「血尿」の原因として、男性ではどのような病気が考えられるのでしょうか。基本的には「尿路系疾患」が大半を占めています。尿路というのは、腎臓で尿が作られ、最終的に体外に排出されるまでの経路を指しており、体の上の方から「腎臓、尿管、膀胱、尿道」という流れになります。
この経路の途中で「結石」が詰まって障害が起きたり、「細菌・ウイルス性の炎症(尿路感染症)」を発症している場合は、血尿が出る可能性が高くなります。とくに、人間の「三大激痛」の1つとされる「尿管結石」は、たいへんな苦痛を招くと言われています。
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40歳以上の男性の場合、血尿は30人に1人の割合で見られる症状とされており、尿の特徴も「ピンク色」や「茶褐色」をしていたり、「肉眼では全くわからないもの」、「血液の塊が混じって排出されるもの」など様々です。
また、加齢による「腎機能低下」が原因で起こる血尿をはじめ、あまり心配の要らないものも多いため、慌てることなく泌尿器科などで検査を受けてみましょう。
目次
男性の血尿・主な原因とは?
「肉眼的血尿」といって、明らかに目で認識できるものや、全く本人が気づかない「顕微鏡的血尿」があり、とくに後者は厄介な病気が隠れていて、自覚症状がないまま進行することも珍しくありません。この場合は、健康診断などでの尿検査で判明することが多く、発覚した際は治療開始を急ぐ必要もあるかと思います。
また、頻尿や痛みなど、他の症状によりある程度原因を探ることができますので、気になっている男性の方は下記の病気を疑ってみて下さい。ただし、血尿が見られる尿路系疾患は非常に多いため、代表的なものを中心にご紹介しています。
・排尿のはじめだけに血尿が出る
尿道の病気、例えば、「尿道炎」や「尿道にできた腫瘍」などが考えられます。同時に痛みを伴うことが多いため、すぐに泌尿器科を受診します。
・排尿のおわりに血尿が出る
「膀胱炎」や「前立腺の病気」が関与しているものと考えられます。膀胱炎を発症すると、頻尿となり、排尿時のとくに終わりごろに痛みが強く出たり、血液が多量に混じっていることに気付きやすくなります。「膀胱結石」の際にも、同じようなパターンが見られることもあり、排尿の途中でピタリと尿が出なくなるのが特徴です。
男性の場合、膀胱のすぐ下にあって、尿道を取り囲むように存在する「前立腺」の異常も多いです。老化現象の1つとして「前立腺肥大症」になったり、「前立腺がん」の場合でも血尿や排尿困難に陥ることもあります。
男性の残尿感の原因は前立腺肥大症!
・はじめからおわりまで血尿が出る
この場合の出血は、膀胱より上、つまり腎臓や尿管に原因があることが多いです。例えば、「急性腎炎」を患うと尿量がずっと減り、血尿と同時にむくみや血圧上昇も見られます。「慢性腎炎」の場合はむくみは少ないですが、血圧が高くなったり、顕微鏡で調べると血尿が確認できます。
こういった腎炎の出血は、血液中から尿の成分をこす働きをする「糸球体」が侵されることによるものです。とくに、細菌が入り込んで腎臓の中心に炎症を起こす「腎盂腎炎」では、高熱や吐き気、嘔吐を伴うことがあり、腰をちょっと叩かれた程度で、飛び上がるくらいの痛みを感じることもあります。
尿道炎や膀胱炎などの下部尿路疾患を起こす大腸菌などが、尿管を上って腎臓に達すると、感染症による炎症を起こす危険性があるため、注意が必要です。また、腎臓にできる石(腎結石)による血尿はよく知られています。とくに結石が壊れて小さくなったものが尿管へ下ったり、膀胱を通り越して尿道を通る時に血尿や激痛を伴うことが多くなります。
結石が狭い管を通る時には、その内壁を傷つけて出血しやすく、想像を絶するような痛みが襲ってきたりするものです。尿路感染症のほとんどはこの結石が原因となっており、除去することで経癒します。
男性の血尿の原因・危険なケース
「前立腺がん」「膀胱がん」「尿管がん」などが原因であれば、早急な対応が必要です。喫煙の習慣のある男性は、膀胱がんなどを発症しやすいため、明らかに血尿だとわかった場合は早めに受診して下さい。もちろん、疲労や他の病気の治療薬の副作用によって尿の色が変化していることもありますが、気になる点があれば、専門医に相談することが大切です。
血尿の多くは良性のもので、適切な治療を受けると治りますが、重篤な病気が隠れている場合もありますので、くれぐれも軽視しないで下さい。とくに痛みなどの症状を伴わない時は、何かしらの病気を疑ってみることも重要です。
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