体の至る所に起こる様々な症状についてわかりやすく説明します。

首や脇の下のリンパ節の腫れは悪性リンパ腫の疑いも!

首や脇の下のリンパ節の腫れは悪性リンパ腫の疑いも!首や脇の下のリンパ節が腫れてくる原因の1つに「悪性リンパ腫」という病気があります。これは、白血球の一種である「リンパ球」ががん化して増殖するもので、年齢に関係なく患者数が増え続ける傾向にあるようです。

 

もともとリンパ球には、外部から侵入して来る異物や病原体などから、体を防御する働きがありますが、これががん化することにより、その機能は著しく低下してしまいます。したがって、「血液のがん」と呼ばれる白血病と似たような症状が現れてきます。

 

白血病は骨髄や血液内でがん細胞が増殖しますが、悪性リンパ腫の場合は、がん化した細胞が体の至るところに点在するリンパ節で増殖するため、首や脇の下、足の付け根(鼠径部)などの「表在リンパ節」の腫れによって異常を感じるようになります。

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目次

リンパ節の腫れは痛まない!

悪性リンパ腫では、首や脇の下などのリンパ節の腫れにより、痛みを感じることはほとんどありません。発見しても最初は小さなしこりという程度で、病気の進行に伴い徐々に腫れが大きくなる特徴があります。また、腫れは1つとは限らず、複数できることも珍しくありません。

 

場合によっては、しこりに全く気付くことなく、他の症状から不調を訴える患者さんもいるようです。例えば、「原因不明の発熱」「全身倦怠感」「咳や息切れ」「全身のかゆみや発疹」「体重減少」などが起こり得るものですが、その他、「胸腺や脾臓の腫れ」「寝汗が極端にひどくなる」などの変化も感じられるようです。

 
悪性リンパ腫
 
とくに、脾臓はリンパ球がたくさん集まる場所なので、腫れを起こしやすいとされ、表在リンパ節だけでなく、体内の臓器付近のリンパ節にも確実に影響を与えています

 

子どもの首や脇の下の腫れも要注意!

悪性リンパ腫の種類には「ホジキス病」「細網肉腫」「リンパ肉腫」などがあり、いずれの年齢にも発症し、子どもでも比較的年長児に多く見られます。初発部位は首のリンパ節が目立ちますが、子どもの場合は他の様々な原因によっても腫脹することがあるため、初期には診断が困難とされています。

 

何かに感染した様子もないのに、痛みがなく次第に腫れてきた場合は、疑いを持って検査を受けるべきです。とくに発熱や全身の衰弱がある際は危険信号とされていますので、一刻を争う事態となります。この病気では、風邪と似たような症状が出ますが、首や脇の下の腫れ、しこりに痛みがないということを覚えておきましょう。

 

悪性リンパ腫の治療法

治療法については、リンパ腫の種類や悪性度、及んでいる範囲などによって、患者さんに最も適したものが選ばれています。抗がん剤を使用する「化学療法」や、がん細胞の表面にある特徴的な物質だけを薬で狙い撃ちにする「抗体療法」などが主流です。

 

首 脇の下
 
その他、がん細胞を焼き切る「放射線療法」や、切除を目的とする「外科療法」も必要に応じて行われています。悪性度が非常に強いと判断された場合は、健康的なドナーからの「造血幹細胞移植」なども行われるケースもあります。

 

単発ではなく、これらを組み合わせることにより、寛解に至る確率も大幅にアップしているようです。もし、首や脇の下、足の付け根などに痛みのない腫れやしこりなどを感じている場合は、一度専門医に診てもらいましょう。

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