声枯れの原因として喉頭がん(声門がん)などの疑いも!
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また、喉頭にできるがんは、「声門がん(約80%)」「声門上がん(約15%)」「声門下がん(約5%)」と、圧倒的に声帯のある「声門付近のがん」が多いのも特徴です。声門とは、左右2枚の声帯の隙間の部分を意味する言葉で、声帯などにがんを発症すると、必ず声枯れの症状が現れます。
比較的高齢者に多いという特徴もあり、40歳代から徐々に増え始め、60歳代がピークとされています。男女差に関しては圧倒的に男性に多く、長年の喫煙や飲酒などが少なからず影響しているようです。
目次
声枯れの原因と特徴は?
通常、私たちが呼吸をする際は、声門が開いた状態で、空気の通り道となっています。また、声を出すときは逆に閉じていて、空気を振動させて発声する仕組みになっています。つまり、最も呼吸と発声に関わる声帯にがんを発症することで、その機能に障害を来し、硬い感じのガラガラ声が2~3週間も続くため、明らかに風邪の症状などと異なることがわかります。
その他にも「喉の異物感」「血痰」「首のリンパ節の腫れ」「外から感じるしこり」などが現れますが、声門がんに限っては、真っ先に声枯れが気になるはずです。それより上部のがんであれば、やはり喉の異物感が先に現れるでしょうし、それより下部のがんであれば、しばらく無症状で発見が遅れる場合もあります。
声枯れの原因は声帯の機能に支障を来すためですから、声門がんは本人が異常に気付きやすく、比較的早期発見しやすい病気ということになります。よって、自ずと根治が望めるがんということに繋がります。
比較的予後は良好!
声枯れが原因ですぐに病院を訪れる人は、早期がんで食い止められる確率が高く、内視鏡によるレーザー照射や、放射線療法などで根治を目指すことが可能です。進行がんに移行すると、喉頭の部分切除や全摘出手術も必要になります。
ただし、5年生存率は早期・進行を併せても約80%ありますので、非常に予後が良いとされているがんです。また、一部摘出手術などで「声を失ってしまうのではないか」との心配もありますが、今では声門再建術なども進化していますので、必ずしも諦める必要はありません。
手術後、発生は制限される部分もありますが、会話は可能です。万が一、全摘出手術で声帯を失っても、「食道発声」を身に付けることで声を出すことができます。これは声帯の代わりに食道の粘膜を振動させて発声する方法で、訓練することで手術前とほとんど変わらないくらいにまで発声できるようになります。
声枯れの原因は声帯ポリープかも!?
電気バイブレーターを使用する「電気喉頭」の場合、機械的な声なので満足できない方も多く、食道発声が最も望ましいと考えます。ただし、これは手術内容にも左右されますので、担当医にしっかり確認をとるべきですね。
声枯れの原因には声帯ポリープなどもありますが、がんとははっきり区別されているものです。ただし、ポリープにも病変が見られるケースもあるため、がん化しないとも言い切れません。とくに長年、飲酒や喫煙の習慣がある方はご注意下さい。
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