体の至る所に起こる様々な症状についてわかりやすく説明します。

冬の乾燥と肌のかゆみ・保湿不足とバリア機能の低下が原因!

冬の乾燥と肌のかゆみ・保湿不足とバリア機能の低下が原因!冬になると、肌のかゆみに悩まされる人が多くなりますが、その原因のほとんどが「乾燥」によるものです。年齢を重ねると、肌の水分量が減ってしまうことで症状が強く現れますが、最近では、年齢を問わず増える傾向にあるようです。

 

とくに、もともと「乾燥肌」という人は外部からの刺激にも弱くなりますが、医学的には「乾皮症」と呼ばれ、冬の時期は肌がカサカサになって余計かゆみが増したり、白っぽい粉を吹いた状態になったりします。まずは皮膚の構造を知った上で、対策を考えて行きましょう。

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皮膚の構造とかゆみの問題点

私たちの皮膚は、表面に近い方から「表皮」「真皮」「皮下組織」という三層構造でできています。そして、冬の乾燥で問題になるのが、表皮の最も外側にあって「新陳代謝の最終地点」ともいうべき「角層」と呼ばれる部分です。

 

表皮の最も下の部分では、常に新しい細胞がどんどん作られて行きますので、古い細胞は次第に表面に近い方へ押し上げられて、やがては死んで「角質細胞」へ変化します。これが10層以上も積み重なってできているのが角層です。

 

最終的に角質細胞は垢となって剥がれ落ちますが、それまでは肌の「保湿機能」や「バリア機能」を担う重要な役割を果たしています。この角層に問題が生じた際に、肌の乾燥やかゆみなどの症状が現れて来るのです。

 

冬の乾燥にも負けない肌とは?

健康な人の肌は「皮脂膜」「角質細胞間脂質」「天然保湿因子」によって角質細胞が保護されています。皮脂膜とは、「汗腺から出る汗」と「皮脂腺から出る皮脂」が混じり合った、クリーム上の膜のことです。水分の蒸発を防ぎ、異物の侵入を防ぐという機能を果たすため、肌の乾燥やかゆみを防ぐには必要不可欠です。

 

また、角質細胞間脂質は、レンガのように積み重なった角質細胞同士をつなぐセメントのような役割を果たすもので、水分を逃がさないようにため込む働きをしています。代表的なものに「セラミド」があります。

 

天然保湿因子は、角質細胞自体に存在する「水分を保つ物質」で、アミノ産の一種が水の分子を吸着させて、失われるのを防いでいます。とくに角質細胞間脂質が減ってしまうと、細菌やウイルス、花粉などが容易に侵入するため、刺激に弱い肌となり、かゆみが強く現れます。

冬の乾燥によるかゆみの対策とは?
 

冬の乾燥でかゆみが強い部分とは?

体の中でとくに乾燥しやすいのが、「肩から肘までの上腕」「脇腹」「腰」「太もも」「すね」などです。他の部位と比べると、汗腺や皮脂腺が少なく、衣服との摩擦も多いために水分が失われがちになり、乾燥やかゆみの原因となっています。

 

また、主婦の方などは熱いお湯や洗剤を使われることが多く、手が荒れたり、湿疹ができたりします。冬場に見られる「手湿疹(主婦湿疹)」も基本的には乾燥が原因となっています。ゴム手袋などを着用すると逆に湿疹がひどくなる人もいますので、十分注意して下さい。

 

かゆみが起こるメカニズム

かゆみと深く関わっているのが「C線維」という神経で、これが刺激を受けて興奮すると、刺激が脳に伝わり、かゆみとして感じられます。虫刺されやじんましんなどの場合、抗原や化学物質などが体内に存在する「肥満細胞」を刺激して、「ヒスタミン」という物質を放出させます。これがC線維を刺激するためにかゆみを生じますので、「抗ヒスタミン薬」で改善されることがほとんどです。

 

しかし、乾燥した肌というのは、通常表皮の下あたりまでしか伸びていないC線維が、表皮の中ほどまで伸びてしまっているため、外部からの刺激を直接受けやすくなっています。また、バリア機能も失われ、細菌などの異物が侵入しやすいため、症状が強く出てしまいます。

 

さらにC線維が刺激を受けると、末端から「サブスタンスP」という物質を放出し、これが肥満細胞を刺激してヒスタミンが放出されることになります。これが乾燥肌の「悪循環」のメカニズムとなります。今度は外部からの直接の刺激も含まれているため、抗ヒスタミン薬だけではかゆみを抑えることはできません。

 

また、爪で掻いてしまうのも問題です。掻いてしまうと「サイトカイン」という化学物質が放出され、C繊維が再び刺激されることになります。乾燥によるかゆみを抑えるには、やはり保湿するのが一番です。そうすることでC線維が元の長さに戻るため、直接の刺激に反応しにくく、肌のかゆみも改善されて行きます。冬の乾燥による悪循環から抜け出すには徹底した保湿を心掛けましょう。

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