突然片方の耳が聞こえにくくなったら、突発性難聴の疑いも!?
突然、片方の耳が聞こえにくくなる病気に「突発性難聴」があります。厚生労働省が難病に指定している病気で、原因がはっきりしていない突発性の難聴のことを指しています。難聴の程度は個人差もあり、耳が詰まったような耳閉塞感のものから、全く聞こえないという場合もあります。
基本的に一方の耳だけに突然症状が現れ、「朝起きたら聞こえが悪くなっていた」という具合にはっきりと異変を確認することができます。一定の期間をかけて徐々に聞こえが悪くなるのではありません。
突発性難聴に伴う症状としては、回転性の強いめまいや耳鳴り、吐き気などの発作を起こします。耳の病気はめまいを伴うことが多いため、例えばメニエール病などの初期症状と間違えることもありますが、突発性難聴の場合、めまいなどの発作は1回のみしか起こらないという特徴があります。
Sponsored Link
目次
突然、片方の耳が聞こえにくくなったらどうする?
まずは耳鼻咽喉科の先生に相談することから始めます。他にも発作を起こす耳の病気に外リンパ瘻、メニエール病、聴神経腫瘍などがあるため、正確な検査と診断が必要になります。もし発作が何度でも起こる場合は突発性難聴以外の病気ということになります。
この病気の主な原因として、内耳の蝸牛神経に酸素や栄養を届けるための血管内に何らかの異常があり、それが蝸牛神経に炎症を引き起こすことで難聴になるのではないかという説がありますが、これに対する薬物療法を行ってもほとんど効果が認められないため、これといった決め手になる治療法がないのが実情です。ただ、神経節などに潜伏する帯状疱疹ウイルスとの関係が指摘され、原因の1つとして研究が進められています。
残念ながら突発性難聴は治らない場合も
ある日突然発症する突発性難聴では、その日を境に聴力が戻らないことがあります。聞こえ具合は個人差がありますが、中度の難聴でもそれがこの先ずっと続いたり、耳鳴りなどの後遺症を伴う場合が多々あります。もし回復するとしても30日程度がタイムリミットとなっています。それ以上続く場合、今のところ回復は見込めないようです。
現在、ステロイド薬や抗ウイルス薬を組み合わせた治療法が可能性を感じさせていますので、この先もずっと悩まされるとも限りません。また、突発性難聴の場合、再発はありえません。もし同じような症状が出た際は違う病気ということになります。まずは専門医に相談して下さい。
Sponsored Link