体の至る所に起こる様々な症状についてわかりやすく説明します。

耳鳴り・難聴・ふわふわしためまいやふらつきの原因は!?

頭痛・耳鳴り・めまい・ふらつき

耳鳴り・難聴・ふわふわしためまいやふらつきの原因は!?耳鳴りや難聴、ふわふわしためまい、ふらつきがある場合、その原因として「聴神経腫瘍」という病気を疑ってみて下さい。これは、人間の平衡感覚を司る「前庭神経」と聴覚を司る「蝸牛神経」を合わせた、「聴神経(第八脳神経)」にできる良性の腫瘍のことです。聴神経は「内耳道」と呼ばれる側頭骨のトンネルの中を通って、脳にそれぞれの情報を伝えており、この病気のほとんどが前庭神経から腫瘍が発生して、次第に大きくなって行くという特徴があります。初期症状は、軽い耳鳴りや難聴、耳閉塞感から始まることが多いですが、約10%の人は突発性難聴のように非常に聞こえが悪くなるケースもあります。また、ふわふわしためまいが先に出たり、ふらつきが目立つこともあります。

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目次

耳鳴りや難聴がひどくなる前に!

聴神経腫瘍は、いわゆる「脳腫瘍」の1つとされていますが、良性の場合がほとんどで、細胞の増殖も遅く、転移の恐れもありません。ただし、少しずつ大きくなって行きますので、神経が圧迫されて様々な症状が現れて来ることになります。腫瘍が大きくなれば、ふわふわしためまいやふらつきは当然増えて来ますが、聴神経のすぐ近くを通る「顔面神経」に影響が及ぶ可能性が出て来ます。顔の筋肉が引きつったり、たるんだり、目や口が閉じられなくなるなど、しびれや麻痺といった症状が出ることも珍しくありません。耳鳴りや難聴に端を発したものが他の部位の症状となって現れた場合は、腫瘍による神経の圧迫を考慮する必要があります。

 

ふわふわしためまい・ふらつきを甘く見ない!

この病気は、MRIやCTなどの画像診断で発見することが可能で、腫瘍がまだ小さいうちから治療を開始することができます。腫瘍の場所、成長状態、症状を確認した上で、経過観察だけで様子を見ることもあります。また、ごく小さい腫瘍の場合に限り、耳鼻咽喉科などでも摘出可能とされています。ただし、まれに見られる「三叉神経」「舌咽神経」「迷走神経」などに障害が出ている場合は、開頭摘出手術が必要とされています。顔面の知覚が鈍って咀嚼ができなくなったり、食べ物を飲み込みにくくなったり、声が出しにくくなるなどの困った症状が出るためです。さらに、脳幹や小脳が圧迫されると、手足のふるえ、運動麻痺、意識障害に陥ることさえありますので、最悪の事態だけは避けなくてはいけません。耳鳴りや難聴、めまい、ふらつきなどが重症化する可能性は十分にあるため、医師との相談により決定されるべきものです。

 

聴覚・平衡感覚の異常があれば、詳しい検査を!

その他、患者さんが高齢であったり、体への負担が大きいと判断された場合は、ガンマナイフやリニアックなどの放射線照射による治療も行われています。腫瘍の進行を抑える効果があるとされる治療法です。もし、耳鳴りや難聴を訴えたり、ふわふわしためまい、ふらつきなどの平衡感覚にも異常を感じるという場合は、耳鼻咽喉科や脳神経外科などで詳しい検査を受けて下さい。症状が比較的軽い場合でも、メニエール病や突発性難聴との鑑別が必要かもしれません。
難聴・耳鳴りの原因は外リンパ瘻の場合も!?

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