過呼吸の原因は過換気症候群の可能性大!!
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目次
過換気症候群の症状
心理的・精神的不安が原因で過呼吸や呼吸困難に陥る場合、運動時より安静時に発作が起こりやすく、動悸やめまい、大量の汗、異常感覚などが現れることもしばしばです。また、換気とは、肺胞で行われている「酸素と二酸化炭素のガス交換」ですので、酸素の取り込みだけが極度に促進されることで、血液中は異常事態に陥ったことになります。それに伴い、呼吸困難、めまい、異常感覚、視覚障害、失神、手足や全身の筋肉のけいれん、筋力の低下、睡眠時の無呼吸などが生じる危険性が高まります。呼吸困難は典型的症状といえますが、その人が抱えている障害によっては見られないこともあります。また、これらの症状の中には、窒息に至るような重度の過呼吸や筋肉異常が含まれているため、決して軽視することはできません。
過呼吸を伴う障害
過換気症候群では、過呼吸に伴って全身症状を引き起こす障害が多数存在します。まず、「アルカリ血症」と呼ばれる障害では、過呼吸によって血液中の二酸化炭素が極端に減少すると、心筋虚血の状態に陥り、不整脈に繋がることがあります。心筋虚血とは、心臓の筋肉に供給すべき血液量が減ってしまうことで、心臓の機能が損なわれた状態をいいます。また、「呼吸性アルカローシス」という病気の場合、過呼吸に伴い二酸化炭素の異常排出が起こり、血液が酸性に傾きやすくなります。これにより、呼吸を司る中枢神経に障害を来し、睡眠時に無呼吸状態を招きます。しかし、肥満や舌根の落ち込みなどが気道に影響するものではありませんので、「閉塞性睡眠時無呼吸症候群」とは明らかな違いがあり、非常に重篤な神経障害とされています。
昼間や仕事中にいつも眠いのは睡眠時無呼吸症候群の疑いも!
過呼吸や過換気の原因となる障害
過呼吸が起こる原因は心理的要因をはじめ、気管支喘息、肺に水(体液)がたまる肺水腫、胸膜腔に空気やガスがたまる気胸などの呼吸器系障害のほか、低血圧や血液うっ帯型心不全などの血液・血管系の異常によるものもあります。また、糖尿病や肝不全が原因となる代謝に関する異常なども、中枢神経や末梢神経を刺激して換気を必要以上に促進してしまいます。さらに大脳が何らかの障害を受けたときも同じようなことが起こり得ます。女性の場合、妊娠中のホルモン分泌が影響して換気を促し、過呼吸に陥る傾向も見られます。その他、病気の治療などに服用される薬剤が脳幹を刺激することで、過換気症候群を誘発するケースもあります。
全身の筋肉のけいれん(テタニー)の恐怖!
過換気症候群の中でも、とくに危険とされているのが「全身の筋肉のけいれん」を意味する「テタニー」が現れた際です。血液中の血清の成分であるカルシウムが不足する「低カルシウム血症」が原因となり、神経系異常をもたらすことで、のどの呼吸に関与する筋肉までもが激しくけいれんを起こし、窒息死する危険性があるのです。発症は少ないとされていますが、テタニー、異常感覚、心臓に関する異常は見過ごすと命取りになりかねません。過呼吸が度々起こるようであれば、まず原因をしっかり究明し、治療に専念することです。薬物療法や運動療法などが用いられますが、精神的不安によるものであれば、医師による詳しい説明を聞くだけで、随分改善されるケースも多々あるようです。
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