体の至る所に起こる様々な症状についてわかりやすく説明します。

お腹の張りの原因・ガスが溜まって痛みがある時は!?

お腹の張り 原因

お腹の張りの原因・ガスが溜まって痛みがある時は!?「お腹の張り」の原因には、「大腸がん」などの重大な病気が隠れている可能性があるため、ガスが溜まって痛みを伴ったり、お通じが3日に1度程度しかない場合は、できるだけ早めに改善策を実践しておいた方が良いかと思います。

 

とく中高年の場合、消化管の蠕動運動の低下や直腸(肛門のすぐ近く)の筋肉の衰えが原因で、排便がスムーズにできなくなることも多いため、食生活をはじめとする生活習慣の改善が必要かもしれません。

 

また、女性は男性より腹筋などの筋力が劣るため、便秘がちの人が非常に多いとされています。そこで、つらいお腹の張りの解消法をご紹介したいと思います。その他、関与している可能性のある疾患についても触れておきましょう。

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目次

お腹の張りの主な原因

まず、最もポピュラーなのが便秘です。症状は「3日に1度しか便が出ない」「便の量が少ない」「便が硬くて残便感が残る」などです。一般的に排便回数が減少し、お通じが悪くなるため、お腹の張りやガスが溜まった感じが常にある状態です。ひどい人はお腹の痛みを抱えていることも多いです。主な原因としては、下記のようなものが挙げられます。

 

・水分補給が少ないために、腸管が必要以上に水分を吸収してしまう。
・大腸などの蠕動運動が低下して、腸管内で便が滞留する。
・便意があるときに我慢することで、「排便反射」という機能が低下する。(習慣性便秘)
・病気などが原因で腸がけいれんしやすく、腸管の狭窄がある。(けいれん性便秘)
・大腸に生じた腫瘍が大きくなって、便の通過障害が起こる。

 

若い女性の場合、習慣性によるものが多く、加齢によるものでは、蠕動運動の機能低下が目立ちます。また、中高年になると直腸が少し大きくなるため、便の通過時間が長引いて便秘を起こしやすい傾向があります。

 

ただし、大病が関与していなければ、食事をはじめとする生活スタイルの変更によって、すぐに解消される可能性が高いといえます。多忙で食事時間が極端に短い人は、できるだけゆっくり食べられる時間を確保したいところです。

 
お腹の張り ガス
 

お腹の張りの原因・危険なケース

何よりも怖いのが、やはり大腸がんです。腫瘍が大きく成長すると細い便しか出なくなったり、腸管が詰まって排便困難に陥ります。とくに体の右側にある上行結腸などにがんができると、わずかな出血に気付きにくくなるため、「便潜血検査」を定期的に受けていないと早期発見は難しくなります。

 

そのため、お腹の張りやガスが溜まった感じ、腰の痛みなどを感じることで、やっと発覚するといったことも多いです。大腸の腫瘍や癒着が原因で、腸管の外側から圧力が掛かって便やガスが通過障害を起こすと非常に危険です。腸閉塞(イレウス)を起こし、緊急手術となってはじめて、腫瘍の存在が発覚することもあります。

 
大腸がん
下腹部の張りや腰痛は大腸がんのサイン?
 
腹部の炎症や手術後の癒着によって腸管が壊死することもあるため、十分な注意が必要となります。その他、甲状腺機能低下症(橋本病など)、糖尿病などの治療薬の副作用が便秘の原因となっている場合も考えられます。女性は子宮筋腫、卵巣腫瘍(がんを含む)などの病気、もしくは妊娠の可能性もあります。

 

お腹の張りの解消法と予防法は?

便秘に関しては、あまり神経質になる必要はありませんが、お腹の張りや痛みが強い場合は様々な解消法があります。まず、腹筋を鍛えるだけでも腸の運動が活発化して便通が良くなります。毎日ストレッチなどを取り入れてみるのも効果的です。運動が苦手な人は、水分を多めに摂るよう心掛けましょう。

 

また、食事では、芋類、穀類、根菜類、海藻類などの食物繊維が豊富な食品を積極的に取り入れます。にんにく料理は臭いで敬遠されがちですが、腸の蠕動運動を活発化させるには最適とされています。朝は牛乳や果物の搾りたてのジュースなどが有効です。

 
お腹の張り
その他、杜仲茶やハブ茶は非常に効果が高いことで知られています。市販のティーバックを利用すると簡単に作れます。また、不規則な生活習慣は自律神経を狂わせ、腸の働きを悪くすることに繋がります。1日3度の食事をはじめ、生活習慣の見直しも必要です。

 

便意を感じなくても、トイレに座る習慣をつけることで、次第にお通じが良くなることも十分考えられることです。

 

乳酸菌でお腹の張りを解消!

よく「善玉菌」を増やすと便通が良くなるといわれますが、私たちの大腸に存在する細菌は500種類を超え、便1gあたり1兆個ほど存在します。この腸内細菌には「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3種類が挙げられますが、通常、善玉菌が10%程しか存在しておらず、最も多い日和見菌が約50%、悪玉菌が20~40%程となっています。

 

日和見菌が約半数を占めていますが、これはその時の腸内環境で優位な方に味方するという特徴があるため、いかに善玉菌を増やすことが大事であるかが理解できると思います。そこでお腹の張りが気になる人に、ぜひ「乳酸菌(ビフィズス菌など)」を含むヨーグルトやお漬物などの「発酵食品」をお勧めします。腸内を酸性の状態に保ち、悪玉菌が増殖して有害物質が増えるのを抑制する力があります。

 

その他、善玉菌が増えると腸の働きが活発になり、消化吸収を助け、便秘や下痢の予防にも繋がります。毎朝、食後に食べると効果てきめんです。胃酸に弱い乳酸菌を生きて腸まで届けるには、食後で胃酸が薄まった状態のときに食べるのが一番。乳酸菌のエサとなるオリゴ糖なども必要なので、はちみつやきなこ、バナナなどと一緒に食べて下さい。

 
お腹の張り ヨーグルト
 
これで、お腹の張りも解消され、ガスが溜まった感じや痛みも消えていくはずです。ただし、腸内に留まる期間は非常に短いため、毎朝食べることが大切です。飲むヨーグルトや果実入りなどのタイプも効果は変わりませんので、ぜひお試し下さい。

 

なお、乳酸菌は約600種類ほどありますので、厚労省が認めた「特定保健用食品(いわゆる特保)」の商品などがお勧めできるものです。

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