鼻づまりの原因は鼻ポリープ(鼻茸)!?ニオイがしないことも!
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主な対策は「鼻粘膜の強化と抵抗力を高めること」ですが、鼻づまりが気になったり、「最近ニオイに鈍感になった」「食事が美味しく感じられない」という自覚があるという人は、鼻ポリープが原因かもしれません。
目次
鼻づまりの原因・鼻ポリープとはどんなもの?
鼻づまりの原因となる鼻ポリープは、真の腫瘍ではなく、鼻腔や副鼻腔粘膜のアレルギー性あるいは炎症状病変によって生じる「浮腫性病変」の1つと考えられています。鼻茸と呼ばれるくらいですからキノコに似た形状で、白くてブヨブヨしたものが鼻の中にできますが、鶏卵くらいの大きさになることもあり、のどの奥に垂れ下がって来ることもあります。
実際に摘出手術を受けて取り出してみると、その大きさにビックリされる人が多く、鼻づまりを起こすのも納得できるくらいのものです。初期症状は鼻づまりといいたいところですが、鼻腔最上部にある「臭上皮」と呼ばれる特別な粘膜がポリープに塞がれて、自分でも気づかないくらいニオイに鈍感になっていることがあります。
臭上皮の粘膜層には、ニオイセンサーとなる嗅覚受容体を持つ「嗅毛」が生えており、ポリープの肥大の程度によっては、嗅覚が薄れているといって良いのです。
鼻づまりの原因・ポリープができる理由は?
鼻の中(鼻腔)は目に近い上部から「上鼻道」「中鼻道」「下鼻道」の3つの空気の通り道があります。ただし、決して単なる空気の通り道という役割だけではありません。外気が冷たかったり、乾燥していたりすると、適度な温度と湿度を加えてからのどに送る働きがあります。そのために鼻腔や副鼻腔などの部分には粘膜が存在しているのです。
どんなに冷たい空気を吸い込んだところで、鼻の中を通ると1秒も経たずに温度は約30℃、湿度は90%以上になるといわれています。いわゆるエアコンのような役割を果たしている訳ですが、1日に3万回近く、この処理を行う必要がある鼻粘膜にも限界はあり、刺激によって障害が起きれば、当然鼻づまりの原因となる鼻ポリープもできやすいのです。
では、実際にポリープができやすところというと、粘膜が最も刺激を受けやすいとされる上鼻道と中鼻道の壁、副鼻腔の中でも最も大きい「上顎洞」、目と目の間にある「篩骨洞」です。とくに慢性副鼻腔炎があると、粘膜の周りの膿が刺激による傷を治りにくい状態にするため、炎症や浮腫を起こしてポリープができやすいのです。
ですから、ポリープが形成されるまでには少なくとも数ヶ月以上、もしくは数年以上の時間が必要とされています。もともとアレルギー性鼻炎などの慢性鼻炎がある人は要注意となります。
鼻づまりの原因を除去するには?
鼻ポリープは、不可逆性のものであり、放置していても自然に治るものではありません。次第に鼻の中に充満し、慢性副鼻腔炎の悪化にも繋がります。ということは、やはり周囲の病変を含め、ポリープ全体を摘出するのが最も根治に近いということになります。
しかし、この摘出手術は大掛かりなものになってしまうため、内視鏡を使った手術で簡単に改善を図るというのが主流です。空気の通りを悪くし、鼻づまりの原因となる突出した部分のみを取り去るというものです。驚くことに、この内視鏡手術の所要時間は1~2分程度といわれていますので、入院する必要もなく、外来で簡単に済ませることができます。
黄色い鼻水が止まらないのは蓄膿症?
もちろん蓄膿症がある人などは定期的にチェックすることが大切ですが、鼻づまりや嗅覚を取り戻すには、内視鏡手術が大変有効な治療法であることは間違いありません。再び肥大が見られても、同じように切り取るだけで症状は改善されます。
鼻ポリープはガンに移行しないの?
もともとガンによる鼻茸でなければ、基本的に良性もので、それが悪性のものへ変化するということはありません。ただし、蓄膿症などがある方は上顎ガンなどの心配もあるため、耳鼻咽喉科の先生に相談しながら、改善を試みることが大切です。
蓄膿症があると、頭重感や頭痛、黄色い膿のような鼻水に悩まされ、時にうつ状態になる人もいますので、改めて注意が必要です。最近では食物アレルギーを持つ子どもが増えたり、大陸からの大気汚染などが鼻の病気を増やすことになるのではないかと心配されています。
とくにアレルギー体質の人は、上鼻道が腫れたり狭くなったりするため空気の通りが悪くなり、粘膜が傷付きやすいといわれています。さらに残念なことに、日本人の約9割の人は鼻中隔が湾曲しているため、蓄膿症や鼻づまりを起こしやすいのです。普段から鼻づまりがあると、口で息をしたり、激しいいびきの原因にもなるため、しばらく続くようであれば、耳鼻咽喉科でCT検査などを受けておきましょう。
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