しもやけの原因・治療・予防、子供や大人の対策とは?
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目次
しもやけの原因とは?
しもやけは、もともと遺伝的な素因を持つ人に、「寒冷刺激」が繰り返し加わるという状態が長く続くことによって、「血行障害」や、それに伴う「栄養障害」を起こすものです。基本的に日本全国どこでも見られる症状で、気温が5度前後で、1日の寒暖の差が激しいときに発症しやすくなります。
また、1月~2月中旬の厳寒期よりも、「秋の終わり」「初冬」に多く、逆に「暖かくなりはじめる3月の中旬」などにつらい症状が現れやすいのも特徴です。というのは、しもやけは「あまり強くない低温が長く続くこと」が発症の原因の1つとなっているからです。
好発部位としては、「顔(とくに頬)」「手の指」「手の甲」「耳たぶ」「足の指」「かかと」が挙げられ、悪化させないための治療だけでなく、まず予防するのが一番の対策といえます。
しもやけの症状とは?
寒さの厳しい日の翌日などに、かゆみを伴う紅斑が現れたり、手足の先に紫色の腫れが起こりますが、寒冷刺激に注意しておくと1~2週間程度で自然に消失することも多いです。しかし、水泡やびらん、潰瘍ができるケースもあり、治りが遅くなったり、余計に悪化させてしまうことも考えられます。
基本的に、しもやけができる部位は血流がゆっくりで、皮膚温が低いため、寒さで熱が上昇しにくいという特徴があります。とくに子供は頬が赤くなったり、思春期まで続くこともよく見られます。遺伝による体質も関与していることもあり、毎年発症を繰り返したり、一定の年齢に達すると治る傾向もあります。
一方、大人になってはじめて発症する場合は、女性では家事(特に洗い物、洗濯)、男性も含めると「職業病」などが絡んできます。
注意すべき病気が潜んでいることも!
しもやけは、まれに「膠原病」が原因となっているケースもあります。例えば、「シェーグレン症候群」「全身性エリテマトーデス」「結節性動脈周囲炎」などの部分症状として現れているも場合も否定できません。
だるい、疲れやすいは全身性エリテマトーデスの症状!
また、加齢による「動脈硬化症」「血液に関する悪性腫瘍(がん)」などが絡んでいる危険性もあるため、寒冷刺激を避けるように工夫をしているのに、なかなか改善できない時は、必ず専門医に相談して下さい。
しもやけの治療法は?
治療法に関しては、まず「予防」を心掛けることから始まります。肌寒い季節に入ったら、手や足など局所の保温が最も重要です。もし症状が辛くて皮膚科を受診する際は、薬物療法として「ビタミンE」をはじめ、「ビタミンC」「ニコチン酸」のほか、「血管拡張薬」「血管強化薬」「かゆみ止め」などの内服薬が処方されます。
また、「カンフル」「メンソール」「サリチル酸」「ビタミンE」を含む軟膏をすり込んだあと、マッサージを繰り返すよう指示されることもあります。水泡ができたり、少しただれている場合は、抗生物質入りの軟膏も使用されています。
女性の場合、出産後のホルモンバランスがしもやけに関与してることも考えられるため、婦人科の先生に相談した上で、漢方薬を含めた薬物療法が必要かもしれません。
自分でできる予防法を実践!
しもやけは、「末端冷え性」と同じように、体から寒冷刺激を避けつつ、血流を促してあげることが大切です。手袋や耳あて、マフラー、厚手の靴下などの防寒具をできるだけ着用して下さい。
軽い運動や局所のマッサージなども有効です。痛みが強い時は無理に行うのは逆効果になる場合もありますので、軟膏などを塗って落ち着くようであれば、軽くマッサージしてあげます。
お風呂はよく温まると同時に血流を促す効果が期待できます。「温冷交替法」といって、温水に2~3分、冷水に30~60秒ほど、手足を交互に浸けてそれを何度か繰り返えすと予防効果を発揮します。
また、靴や靴下なども工夫が必要です。圧迫を回避するため、少し緩めの靴を履いたり、足に汗をかいたらこまめに靴下を交換します。保温性は必要ですが、湿り気はしもやけの悪化に繋がります。
水仕事は、手や指のしもやけの最大の敵ですから、綿の手袋の上からさらにゴム手袋を重ねたりする工夫も必要です。食器洗いは電化製品を利用するのもお勧めですし、「つけ洗い」などにすると多少楽になるはずです。
お湯を使って行う場合は、最後にタオルでしっかり水気を拭き取って、必ず軟膏を塗るようにして下さい。市販のハンドクリームは患部を悪化させることもあるため、処方薬や肌に馴染む市販薬を使うようにしましょう。
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