体の至る所に起こる様々な症状についてわかりやすく説明します。

まばたきが多い原因は「眼瞼けいれん」という病気かも!?

まばたきが多い 病気

まばたきが多い原因は「眼瞼けいれん」という病気かも!?まばたきが多い原因の1つに「眼瞼けいれん」という、まぶたの病気があります。これは、主に目の周りにある「外輪筋」という筋肉に異常収縮が起こるもので、目の開閉に関する様々なトラブルが認めらる病気です。現在、日本での罹患者数は数十万人にも上るといわれていますが、ドライアイと共通する症状を持つため、誤った診断のもと適切な治療を受けていない人が非常に多いのではないかと推測されています。

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目次

まばたきが多くなる原因は?

通常、私たちがまばたきをする時は、上のまぶたが下のまぶたまで降りてきて「閉眼状態」を作った後、再び瞬時に「開眼状態」に移行します。この動作を行っているのは、上まぶたの中央部に位置する「眼瞼挙筋」の運動によるものです。

 

しかし、眼瞼けいれんでは、単にまばたきが多いというだけでなく、ギュッと力を入れて目をつぶるため、眉間や目尻にしわが寄ります。健常者では単なるまばたきでしわが寄ることはなく、スムーズに開閉できますので、眼瞼挙筋の異常ではなく、目の周りにリング状に存在する外輪筋が、何らかの原因で異常な収縮を繰り返すものと考えられています。

 

実は、この病気の原因は現時点で不明とされています。ただし、精神的な緊張を強いられる場面でまばたきが多くなることも認められているため、目の開閉を司る神経系の異常に加え、そういった精神的要因が絡んで発症するのではないかと指摘されています。また、睡眠導入剤、向精神薬、安定剤などの長期服用が原因となって発症するケースも報告されています。

 

完全に目を閉じてしまうことも!

眼瞼けいれんでは、「目が乾いた感じがする」「まぶしく感じる」など、ドライアイと変わらない症状が現れます。目を開けているのがつらくなって来たり、意思に背いて勝手に目を閉じてしまうこともあります。数秒から、長ければ数十秒も閉じたままという場合もあります。

 

ギュッとした強いまばたきが多いという状況は、次第に「目がうっとうしい」「ずっと下を向いていたい」と感じることもありますが、人によっては、まぶたを閉じた状態でも動きを止めることなく、歩いたり、走ったりするケースも多いといわれています。それでも本人には一瞬の出来事と感じられているということで、壁にぶつかったりという危ないシーンも自ずと増えてきます。

 
眼瞼けいれん

片方のまぶたがピクピクする原因は?
 
通常、私たちは何かを凝視しようとする際にギュッと強いまばたきをすることもよくあることですが、眼瞼けいれんの患者さんでは、重要な書類などに目を通そうとする際に症状が強く現れる傾向にあります。さらに悪化すると、口角が頬の方へ引っ張られる形になり、まばたきに連動して口が「イー」と発音するときのような形に動くため、いわゆる「しかめっ面」になります。

 

改善するための方法は?

原因不明とされていますので、はっきりとした治療法はありません。しかし、抗不安薬などの服用によって随分改善される人もいるようです。また、「ボトックス注射」で眼輪筋の動きを鈍くさせる方法も行われています。

 

非常に毒性の強い「ボツリヌス毒素」を大幅に薄めたものを注入することで、神経から外輪筋への命令伝達を阻害して、異常収縮を抑制しようという方法です。今では、美容外科などで「しわ伸ばし」などにも利用されていますね。

 

まばたきが多いと人と顔を合わせるのが嫌になることもあり、ボトックスを利用する人も増えていますが、効果は3ヶ月程度しか続きませんので、何度も必要になってきます。ただし、精神的に落ち着いた状態を作ることはできますので、注射の間隔が徐々に開いて来ることも期待されています。

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