痛い扁平足の原因と治し方・土踏まずを自力で作るには?
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ほとんどの場合、こうした自覚症状は足を休めることで一旦治まりますが、予防・改善を図る意味でも、足の筋肉を鍛えたり、マッサージや入浴で血行を良くすることが有効とされています。専用の矯正器具を用いることで土踏まずのアーチを作る治し方もありますが、まずご自分の足が扁平足になってしまった原因から探ってみましょう。
目次
扁平足とは?
私たちの足は本来、横から見ると土踏まずに沿って弓のように反り上がっていますが、これを足の「アーチ構造」と呼んでいます。歩いたり走ったりする時に、このアーチが撓う(しなう)ことで足の動きが滑らかになり、また、足にかかる衝撃を和らげるクッションの役割を果たしています。
そして、このアーチ構造は足の骨の周囲に存在する「筋肉」「腱」「靭帯」などによって支えられています。しかし、扁平足の場合、これらの組織が何らかの原因で変異して、土踏まずの部分が下方に落ち込み、足の裏が平らになってしまっています。
もちろん、扁平足とは単なる足の形状を指す言葉で、病気ではありませんが、足の疲労の蓄積やその他の部位に悪影響することがあるため、自覚症状のある、なしに関わらず、改善を図ることが大切です。
扁平足の主な原因
扁平足の原因が先天的なことは極めてまれで、何らかの後天的な障害が足裏に現れていることがほとんどです。加齢によって足の筋力が低下したり、肥満によって体重を支えることが難しくなる場合もあります。合わない靴の使用なども問題となりますが、主な原因は下記の3つです。
・外傷性扁平足
足の損傷が原因となって起こります。足のかかとから甲の部分にかけてのいくつかの骨を総称して「足根骨」と呼びますが、この部分に骨折が起こると足のアーチ構造が崩れてしまうことがあります。とくに、踵骨(かかとのほね)が骨折した際は、非常に高い割合で扁平足になる傾向があります。
・麻痺性扁平足
現在は少なくなった「ウイルス性小児麻痺(ポリオ)」などの病気が原因となり、後遺症として体に部分的な麻痺が生じ、それが足の筋肉に及ぶものです。また、「脊髄損傷」などを負う事故に遭うなどして、足の筋肉が麻痺することがあります。その他、「脳性麻痺」や「パラブレギア」などの病気が麻痺を起こして、扁平足に繋がる場合があります。
・関節炎性扁平足
長時間立ったり歩いたりすることで、足の関節包内にある「滑膜」という部分が引っ張られたり、摩擦が起きるなどして炎症を引き起こすことがあります。これにより足が腫れて痛むようになり、歩くことを避けるようになってしまいます。
次第にアーチ構造を支える組織が変異して扁平足に繋がります。最も多く治療を必要とされるのがこの関節炎性のもので、他の扁平足と異なり、両足に症状が現れる特徴があります。
扁平足で痛いと感じたら?
足に痛みを感じる場合を「有痛性扁平足」と呼び、内側のくるぶし周りからアキレス腱にかけて自覚症状を伴う人が多くなります。また、足指の付け根や足の甲などがとくに痛いと感じる人もいます。こういった自覚症状は、足の緩んだ筋肉や腱、あるいは炎症を起こした組織などが抹消神経を刺激することによるものです。
しかし、痛みの有無や強弱は、扁平の度合いに比例するものではなく、いかに神経が刺激を受けているかで決まります。足に痛みが出ている場合は、我慢せずに速やかに整形外科などを受診し、日常生活においての指導を受けたり、専用の装具による治療が必要となります。
靴の中敷きの土踏まずの部分にアーチ支えの付いたものを使用したり、あらかじめ靴にセットされた治療靴で改善を図ります。偏平足は、自覚症状があるからといって安静を保つばかりでは、緩んだ筋肉や腱を元に戻すことは難しくなります。無理のない範囲でストレッチやマッサージなどを取り入れることが大切です。
扁平足の治し方
足のアーチ構造を支える組織を強化するために、ストレッチや縄跳びを取り入れたり、安全な砂場を見つけて「足裏全体で砂を掴むようなイメージ」で歩くと、非常に効果が高いといわれています。また、扁平足の治し方で最も有名なのが、「つま先立ち」の運動です。アーチを伸び縮みさせることが筋肉などの強化に繋がります。
扁平足や外反母趾などで足が痛むと、「できるだけ動かさないように」と考えがちですが、じっとしていては一向に改善されないことを認識しておきましょう。その他、自覚症状がある人は下記の改善策を試してみて下さい。
・泡の出る入浴剤を使用
比較的ぬるい温度のお風呂に浸かり、気泡の出るタイプの入浴剤を使用します。足の抹消の血管を刺激することで血行が良くなり、症状が楽になります。浸かりながら足の指をできるだけ動かすようにすると、さらに効果的です。
・優しくマッサージ
足の痛みが強い人にとくにおすすめです。優しくマッサージすることで血液循環を促し、痛みを取り除きます。つま先から甲の部分、すねの辺りまで指の腹を使ってなでるように揉んでいきます。決して強く揉みほぐさないようにするのがポイントです。
現在では、靴の中に入れるインソールや、土踏まずの部分を下から支えるアーチブロックなども市販されているため、段階的に取り替えながらアーチの高さを上げて行き、きれいな土踏まずを作ることも可能です。自覚症状が現れていない人も、予防策として使用するのも良いですね。
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